知られざる物語 京都1200年の旅

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2014年4月22日・4月29日放送 
「季節を彩る 京の弁当」

番組内紹介リスト







四季折々に趣を変える京の町において、色とりどりに季節をあしらい、人々の目を、舌を楽しませ続ける 「弁当」。外に出かけ、季節ごとの美しい景色や空気を感じながら、うつろう都の旬に思いをはせる・・・それは、私たちの喜びのひとつ。

京の町の北にある、「紫野和久傳(むらさきのわくでん)」は、そんな古都の心に触れられる店のひとつ。創業140年余りの老舗料亭「和久傳(わくでん)」の味をそのままに、その時々の食材を 惜しみなく詰め込んだ お弁当は、山海の幸にあふれた逸品。

そして、今も多くの人々に親しまれる、「松花堂弁当」。その名前の由来となった江戸の文化人、 松花堂昭乗ゆかりの場所が、「石清水八幡宮」。そのほど近くにある「松花堂庭園」には、昭乗が晩年を過ごした茶室が移築されています。 趣のある庭をめでながら、料亭「吉兆」の創業者・湯木貞一が考案し名付けた「松花堂弁当」に舌つづみを打ちます。

都の食文化を詰め込む「お弁当箱」もまた、移りゆく時代と共に、様々な形に変化してきました。 300年以上続く老舗のお麩(ふ)専門店「半兵衛麩(はんべえふ)」の2階、 「お辧當箱 (おべんとうばこ)博物館」では、江戸時代の花見に使われた、遊び心あふれる箱が展示されています。 祇園(ぎおん)のほど近くに建つ「高台寺」には、豊臣秀吉が実際に使ったとされる弁当箱にも出会うことができます。

隠元禅師(いんげんぜんじ)が開いた禅宗の一派「黄檗宗(おうばくしゅう)」の寺院である「閑臥庵(かんがあん)」。その境内でいただける「普茶(ふちゃ)弁当」は、日本の食材を取り入れた中国の精進料理を、お弁当に仕立てたもの。 ゴマ油を巧みに使った、異国情緒あふれる味わいは、人々の心を魅了してやみません。

そして、京都でも名だたる茶懐石の名門、「辻留(つじとめ)」の、お弁当に込められた想いとは?

移り変わる都の四季をあしらい、人々に親しまれる「弁当」。その小さな箱いっぱいに秘められた、京の心に触れ合います。


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