知られざる物語 京都1200年の旅

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2014年5月6日・5月13日放送 
「今よみがえる 平等院鳳凰堂」

番組内紹介リスト







京都の南、滔々(とうとう)と流れゆく宇治川のほとりに建つ「平等院」。
平安時代に始まる長い歴史を誇るこの寺院の中心にあるのは、いにしえより人々の憧れを集め続ける「阿弥陀堂(あみだどう)」。別名「鳳凰堂(ほうおうどう)」と呼ばれるこの美しい建物は、その名の通り、まるで羽を広げた鳳凰のような姿を池の水面に映し、見る者を平安の世へといざないます。

そんな平等院鳳凰堂は2014年4月、新しく生まれ変わりました。長年に渡る研究と時代考証に基づいた修復工事の末、この建物が作られた平安時代の頃により近い姿となってよみがえったのです。きらびやかに塗り直された建具をはじめとし、ふき替えられた屋根や、黄金色に輝く鳳凰像など、より美しくなって当時の面影を今に伝えるのです。
その中に、極楽浄土より人々を迎えにくるという阿弥陀如来を祀る鳳凰堂。そこには、より見栄え良く優雅に見せるために平安時代ならではの建築技術と創意工夫が施されていました。さらに鳳凰堂の配置や、取り囲む池にその頃の時代背景と仏の教えが隠されていたのです。長きに渡り人々が憧れを抱いてきた平等院。この寺に秘められた奥深い意味とは…?

一方で、この寺へ続く参道もまた見どころの一つ。古くから茶処として知られる宇治の通りにはお茶や茶菓子のいい香りが漂います。訪ねるのは江戸時代の半ばより続く茶菓子の老舗「稲房安兼(いなふさやすかね)」、そして宇治茶の名店「三星園上林三入(みつぼしえんかんばやしさんにゅう)」には、私達の身近なものにまつわる意外な逸話がありました。

平等院ミュージアム鳳翔館(ほうしょうかん)では、創建当時から鳳凰堂の屋根の上を飾っていたという鳳凰像や、この寺の創建よりも古くから守られてきたと伝わる仏像、天下の名鐘として知られる梵鐘(ぼんしょう)など、貴重な宝の数々に出会うことができます。 はるかなる時を越え、私達の心を捉えてやまない平等院鳳凰堂。新しい見どころと共に、その変わらない魅力をひも解きます。


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