知られざる物語 京都1200年の旅

知られざる物語 京都1200年の旅

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2013年5月7日・5月14日放送 
「国宝の山・醍醐寺を歩く」

番組内紹介リスト







小高い山の、広い敷地に門を構える「醍醐寺(だいごじ)」。人々に親しまれているこの寺には数多くの貴重な文化財が残され、中でも「国宝」の多さで知られています。そのひとつが、寺のシンボルとも言える「五重塔」。平安時代に作られ、醍醐天皇をまつった、京都で最も古い五重塔です。一番下の層には、建物とは別に独立して国宝に指定されている壁画も残ります。 豊臣秀吉が「醍醐の花見」を催した場所としても知られるなこの寺には、秀吉ゆかりの「唐門」、さらに、その花見のために改修したという建物「三宝院(さんぼういん)」も残されています。

山のふもとに多くの建物が立ち並ぶ醍醐寺ですが、実はその場所は、醍醐寺のなかでも「下醍醐」と呼ばれています。山の上には、もう一つ「上醍醐」と呼ばれる場所があり、そこには、寺の歴史にまつわる物語が残されているのです。そのゆかりを今に伝えるのが、上醍醐にある「開山堂(かいさんどう)」。まつられているのは、寺を創建した「聖宝理源(しょうぼうりげん)大師」。醍醐寺と同じ名を持つ「醍醐水」が沸く上醍醐の地で、知られざる寺の起源をひもときます。実は、もともと「醍醐(だいご)」とは「自分の心の一番満足した状態」を意味し、そこから「醍醐味(だいごみ)」という言葉が生まれたのだとか。境内にある「雨月茶屋」で、そんな醍醐味を楽しめる料理を味わいます。

彫刻、絵画、工芸など、およそ10万点の寺宝を所蔵する「霊宝館」には、数々の国宝がおさめられています。神々しい「薬師三尊像(やくしさんぞんぞう)」や、快慶(かいけい)が手掛けたという「不動明王坐像(ふどうみょうおうざぞう)」など、見事な仏像の数々が並びます。寺宝の中でも特に数が多いのが、書跡や古文書などの書物類。そこには、今年国宝に指定されたばかりのものもあるとか。それは、国内でも屈指の数を誇るという、計6万9378通からなる文書群。今回、特別にその一部を見せて頂けることに。多くの国宝に触れ、寺と時の権力者との結びつきの強さが浮かび上がります。

緑に囲まれた醍醐寺。悠久の時を越えてきた、国宝が伝える物語をひもといていきます。


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