知られざる物語 京都1200年の旅
放送内容
2012年12月4日・12月11日放送
「古都を見守る霊峰 比叡山延暦寺」
京都の街を見守る様に、静かにそびえる、比叡山。 一歩山の中に入ると、そこは豊かな自然と清らかな空気に満ちています。 この山は、「古都京都の文化遺産」のひとつとして、京都の世界遺産に登録されている。
「比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)」は、平安時代に活躍した僧、最澄の開いた天台宗の総本山。 実は「延暦寺」とは、ひとつの寺ではなく、この山に点在する約150もの建物の総称なのです。 最澄をはじめ親鸞、日蓮など多くの僧が修行をした地としても知られています。
この延暦寺は、「東塔(とうどう)」、「西塔(さいとう)」、「横川(よかわ)」の 三つの地域に分かれており、それぞれに貴重な歴史の跡が残っています。 延暦寺の総本堂である、比叡山最大級の美しい仏堂「根本中堂(こんぽんちゅうどう)」を筆頭に、 古い歴史を持つ西塔の本堂「釈迦堂」や、 横川に伝わる"日本初のおみくじ発祥の地"、「四季講堂(しきこうどう)」など、 延暦寺のみどころを、歴史をひもときながら巡ります。
さらに、延暦寺ができる前から、 この比叡山にあったという古い歴史を持つ場所へ・・・。 比叡山に宿る山の神を祀っている「日吉大社」。この神社に伝わるのは、魔除けの猿。 実は、この「魔除けの猿」の姿は、日吉大社だけではなく、京都の街の中でも目にすることができます。 この猿と、比叡山の関係とは?
実は、延暦寺を開いた最澄は、この比叡山のすぐ近くで生まれ育ちました。 なぜ最澄は、生まれ故郷のこの場所に延暦寺を作ったのでしょうか? 最澄の生まれた場所と伝わる「生源寺(しょうげんじ)」へ。 今に伝わる、最澄のゆかりの跡をたどります。
その他、延暦寺の僧侶たちが行う、修行の現場も見せてもらう。 「三大地獄」と呼ばれる、古くから続く、厳しい伝統の修行とは?
今も昔も変わることなく、人々の心の拠り所である、延暦寺。 自然豊かな、比叡山延暦寺を巡り歩きながら、その知られざる物語をひもといていきます。