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2012年4月27日・5月4日放送 「覚める×朝」
太陽が昇り、すべての始まりを告げる朝。
日本人は、いにしえより朝を大切にしてきました。
曹洞宗の大本山・総持寺。
朝4時。まだ暗い堂内に鈴の音が響くと1日が始まります。
100人を超える修行僧たちが集まり座禅を組みます。
朝5時。空が明るみ始めた頃、朝課といわれる朝の読経をおよそ1時間。
朝7時。食事を終えると掃除の時間。
掃除等の仕事は作務と呼ばれます。日常のすべてが修行であると考える曹洞宗の教えです。
作務は動く座禅。自分の心を掃き清め、磨く。作務に没頭し無心になることもまた大切な修行なのです。
夜も明けぬうちから営業している店といえば、町のお豆腐屋さん。
創業61年、3代続く「気合豆腐 埼玉屋本店」。
タマホマレという甘味の強い国産大豆を使った濃厚な手作りの豆腐にこだわっています。
なんと早朝からサーフィンを楽しんでいる人たちが。
実は葉山にあるアウトドア・フィットネスクラブのプログラムのひとつ。
インドアで行うフィットネスとは違う「自然の中で身体を動かす心地よさ、楽しさ」を体感するのが目的。
このクラブでは、サーフィンをはじめカヌーなどのプログラムを受けることができます。
こうして朝の時間を有効活用しようと、出勤までの時間を自分に投資するOLが増えています。
そんなOLがこぞって集まる場所が東京、丸の内にある「丸の内朝大学」。
ここは、興味のあることを朝の出勤前の1時間を利用して学んだり、体験できる市民大学。
彼女たちは講座で良い刺激を受けオフィスへ向かいます。
昔から朝早く人とものが交わる活気ある場所、それは朝市。
日本三大朝市のひとつに数えられる千葉県勝浦の朝市は430年も前から行われています。
地元の野菜や魚を個人で販売するお店が約80軒。土日は2000人ほどの観光客で賑わいを見せます。
そこには水揚げされたばかりの魚や、畑から収穫したばかりの野菜が所狭しと並びます。
土がついたままのいびつに曲がった野菜は、無理に生産をコントロールしないエコな製法を証明し、本来の旬の野菜の味を教えてくれます。
日本の朝を象徴するこの伝統的な商いから、エコな営みの素晴らしさを再発見することができます。
朝にこだわる旅館があります。
神奈川県の温泉街・湯河原の隠れ家的な旅館、石葉。
わずか9室しかない旅館。創業昭和40年。元別荘だった建物に、客室は僅かに9室のみ。
客室や温泉も素晴らしいですが、なんといっても最大の魅力は朝食。
料理長自ら、サンショウの花やミツバを近くの山から取って来るのに象徴されるように、食材は殆どが神奈川・静岡など周辺のもの。
その新鮮な味や彩りを活かすため、魚は炭で焼き、山菜はどれも湯がいたら氷締め。
オレンジジュースは地元・湯河原の様々なみかんを絞って作ります。
ごはんは茨城の契約農家が作るミルキークイーンという品種を、土鍋で部屋の数だけ炊く。
手間ひまをかける事で、美味しさを倍増させているのです。
気合豆腐 埼玉屋本店
住所:東京都葛飾区宝町2-9-14 |
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勝浦朝市
日時:毎日(水曜定休)午前6~11時ごろ |
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石葉
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上749 |
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BEACH葉山アウトドアフィットネスクラブ
営業時間【SUMMER】AM6:00~PM18:00/【WINTER】AM7:00~PM18:00 |
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丸の内朝大学
TEL:03-6266-9400(丸の内朝大学事務局・エコッツェリア協会内) |
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曹洞宗大本山總持寺
住所:神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1 |
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海月(※写真提供) |
エリカ・アンギャル
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