知られざる物語 京都1200年の旅
放送内容
2014年9月30日放送
京都国立博物館と国宝の寺
※2時間スペシャルを再編集して放送いたします。
開館から一世紀以上の長きに渡り、京の人々に愛されてきた京都国立博物館が2014年の秋、リニューアルオープン。最新の技術を結集したこれまでにない魅力を備え、生まれ変わります。
そんなこの博物館で特に見ておきたいのは、国宝をはじめとする貴重な美術品の数々。ここで出会うことのできる作品の中には、京の街で永く愛されてきた歴史ある寺や神社が所蔵しているものもあります。
博物館のすぐ近くに建つ三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)もそんな寺のひとつ。本堂の中を埋め尽くすように並ぶ、千手観音の迫力はまさに圧巻。鎌倉時代に活躍した仏師たちの見事な作品を拝見し、現在博物館に寄託している作品や、修復中の作品について話を聞きます。また、三十三間堂と京都国立博物館には平安時代からの意外なつながりがあったのです。
京の街の東に位置する建仁寺は、日本に茶の文化を広めた栄西禅師(ようさいぜんじ)が創建して、八百年の節目を迎える歴史ある禅寺。ここは、江戸時代の初めに活躍した絵師、俵屋宗達が描いた「風神雷神図屏風(ふうじんらいじんずびょうぶ)」を所蔵する寺院でもあるのです。
同じく歴史ある禅寺である妙心寺(みょうしんじ)では、数ある塔頭(たっちゅう)の中でも特に美しい庭園が有ることで知られる退蔵院(たいぞういん)を訪ねます。この寺は、室町時代に将軍の命により描かれた水墨画「瓢鮎図(ひょうねんず)」を所蔵しています。この作品に秘められたちょっとユニークな物語とは?
建仁寺と退蔵院が持つこれらの作品は、どちらも現在、京都国立博物館に寄託されているのです。そんな国宝の2作品「風神雷神図屏風」と「瓢鮎図」を、今回、番組のため、特別に博物館で展示していただきます。
市川猿之助が中村壱太郎と共に京都国立博物館ゆかりの京の寺を訪ね、そこに秘められた、はるかなる物語をひも解きます。