知られざる物語 京都1200年の旅

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2014年2月18日・2月25日放送 
「神を守る動物たち」

番組内紹介リスト







神社の鳥居や境内で、参拝者を静かに迎える動物たち。京の都では、身近なものから想像上の生き物まで、様々な姿を見ることができます。一体なぜ、それらが置かれることになったのでしょうか?そこに隠された、知られざる物語に迫ります。
御所の東に位置する「熊野神社(くまのじんじゃ)」にあるのは、多くの人に親しまれている「狛犬」。一方が口を開き、もう一方が口を閉じた阿吽(あうん)の姿をしており、神聖な場所を守る門番として置かれています。もともと狛犬は、飛鳥時代に中国から「獅子(しし)」として仏教と共に伝わり、仏を守るために寺の仏像の前に置かれていたとも伝わります。時代の中で姿や役割が変化した、狛犬の秘密とは?
銀閣寺に続く、哲学の道のそばに建つ「大豊神社(おおとよじんじゃ)」。境内にある社(やしろ)出会えるのは、火を放たれた神を助けたという「狛ねずみ」、さらに、比叡山で魔除けの象徴されている「狛猿」、敵を追い払ったという「狛鳶(とび)」。など、それぞれに伝説が隠されているのです。
都を守るため、平安京の四方に建立された社の一つともいわれる「東天王岡崎神社(ひがしてんのうおかざきじんじゃ)」。ここには、阿吽の表情をした「狛うさぎ」がたたずみます。祭神は子授け安産の神として信仰されており、それが当時一帯にたくさん生息していた多産のうさぎと結びついたのだといいます。
桓武天皇(かんむてんのう)に平安京遷都を勧めた人物、和気清麻呂(わけのきよまろ)を祭神としてまつる「護王神社(ごおうじんじゃ)」で目にすることのできる「狛イノシシ」。イノシシが和気清麻呂の足の傷を治したという逸話から、足腰の健康にご利益があるとされ、今も人々の祈りを受け止め続けています。
日本各地に数ある、天満宮の「牛」や稲荷神社の「狐(きつね)」、は、どちらも「神の使い」として信仰されています。八幡宮の「鳩(はと)」もその一つ。京の街の北東にある「三宅八幡宮(みやけはちまんぐう)」には、鳥居の前の「狛鳩」や拝殿の幕、石灯ろう、瓦にも鳩の姿を見ることができます。総本宮から八幡神を移す時に、白い鳩が道案内をしてくれたという逸話にちなみ、神の使いになったといいます。
様々な神社を巡りながら、長い歴史の中で紡がれた「神社と動物の物語」をたどっていきます。


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