知られざる物語 京都1200年の旅

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2013年12月3日・12月17日放送 
「都に残る いにしえの秘湯」

番組内紹介リスト







冬、冷えた体を温めてくれる「湯」。温泉や銭湯が、それぞれの温もりや風情で人々に安らぎを与えてくれます。しかし、湯は単に人々の疲れを癒したり、楽しませたりするばかりではありませんでした。そこには、いにしえより、京の地で長い時を越えてはぐくまれた、様々な役割があったのです。今回は、そんな歴史をひもとくことができる「都の秘湯」の数々を巡ります。 源義経(みなもとのよしつね)が「牛若丸」と呼ばれていた幼い頃、修行したという「鞍馬山(くらまやま)」。山の至るところには、牛若丸伝説にまつわる場所が残されています。そんなこの地にあるのが「くらま温泉」。湯船に浸かりながら、四季折々の風景を満喫でき、その美しさを求めて、多くの人が足を運びます。
また、京都と滋賀の山あいにある寺「不動院(ふどういん)」では、境内に湧くミネラル豊富な泉を温めた風呂があり、訪れる人たちの疲れを癒しています。 西陣の街にたたずむのが、趣ある建物を残す「船岡温泉」。大正時代に創業した、歴史ある銭湯です。中には、当時の彫刻や欄間、タイルなど、銭湯とは思えない華やかな装飾が施され、人々の憩いの場として変わらず親しまれ続けています。
比叡山のふもとの「八瀬」にあるのが、飛鳥時代に作られたという「八瀬のかまぶろ」。「蒸し風呂」として使われたこの「かまぶろ」は、日本の風呂の原型だと言われており、戦で傷を負った「天武天皇(てんむてんのう)」を癒すために作られたという伝説も残されています。 禅宗の代表的寺院である「妙心寺(みょうしんじ)」には、江戸時代に建てられたという「浴室」が今も形をとどめています。禅寺では、風呂は身体の汚れを洗い流すだけでなく、僧侶の修行の場とされ、入浴の際には終始無言が定められたといいます。また、庶民にも開放され、病を癒す場所としても使われたそうです。
平安時代の「清和天皇(せいわてんのう)」が、こよなく愛したという京都の北西に広がる山あいの地「水尾」。「柚子の里」として知られるここに暮らす人々は、冬には「柚子湯」に入り、無病息災を願います。また、この地を訪れた人たちにも、柚子を使った地元の料理とともに、湯をふるまっているのです。 長い時を超え、京の人々に愛されている秘湯。それらをたどることで浮かび上がる、知られざる「湯」と「人」とのつながりとは?


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