知られざる物語 京都1200年の旅

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2011年12月13日・2012年1月10日・5月29日放送
「美しき名庭・龍安寺に隠された謎」

番組内紹介リスト






京都を代表する文化財として、世界遺産に登録されている「龍安寺」。室町時代の大名・細川勝元が創建した禅寺です。そして、この龍安寺のなかでも世界的に有名な場所が、方丈の南側に広がる「石庭」。見る人の心を引きつける不思議なその光景は、「禅の精神そのもの」だと解釈されるほど。連日、この石庭を目におさめるため、多くの人が龍安寺を訪れます。
なぜこの庭は、それほどまで人々の興味を引くのでしょうか? それは、今も解けない「数々の謎」を秘めているため。庭一面に敷き詰められた美しい白砂。水の流れを表現しているといわれるこの庭には、なぜ一切水が使われていないのか? 白砂の上に不自然なほど、まばらに配置された15個の石。様々な想像を掻き立てる石の配置は、いったい何を意味するのか? そして、たった10メートルの奥行が、正面の位置から見ると、突然無限の広がりを感じさせるという不思議。果たしてこの庭は、どこからどのように見ればいいのか…そして龍安寺・石庭最大の謎、それは、いつ誰がこの庭を作ったのか? 拝観者用に展示された古文書には、絵師の相阿弥と記されているが確証は全くないという。庭石の裏には「小太郎、□二郎」という刻印があるが、これも作者と判定するのは憶測の域を出ないのだとか。

今回の旅では、この「日本庭園最大の謎」と言われる龍安寺石庭の真実に迫るため、京都が誇る名庭の数々を訪ねます。あの利休も愛したと言われる「大仙院庭園」、平安末期の世相を今に伝える「浄瑠璃寺庭園」、徳川の権力の象徴となった「二条城庭園」、そして、石に作庭家の魂が込められた「上古の庭」。数々の美しき庭から、かすかに浮かび上がる「龍安寺石庭の謎」に迫る鍵とは? その庭の作りや広さ、作られた年代、作った人間。京都の庭をひも解くと、その時代が見えてきます。解明されることを頑なに拒むような不可思議な庭園「龍安寺石庭」の謎に、市川亀治郎が迫ります。


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