知られざる物語 京都1200年の旅
放送内容
2011年11月15日・29日放送
「京の美を作った 謎の絵師集団・狩野派」
悠久のロマン溢れる古都・京都。世界遺産にも登録される建造物、そして国宝、重要文化財なども数多く存在するこの街は、長きにわたり日本の歴史を見続けてきました。
そんな京都を、襖絵や壁画という芸術作品で彩ってきた謎の絵師集団がいました。
四季折々の草花や、生き生きと描かれた人々の姿、そしてまた、見る者を威嚇する迫力の虎。
それら眩いばかりの作品群を手がけてきたのが、絵師集団―「狩野派」。
彼らは室町時代から幕末にかけておよそ400年に渡り、足利義政や義尚、豊臣秀吉、織田信長、そして徳川家康といった天下の覇者に重用され、その御用絵師を務めてきました。
一つの流派がこれほどの期間に渡って、画壇のトップを走り続けた例は、世界的にもありません。
彼らは京都に残る数々の寺、お城・・・その中の世界を色彩豊かな芸術作品で彩り、その技法を代々受け継いできました。
果たして、彼らがそんなにも長い間、活躍できたのはなぜでしょうか?
そこには、御用絵師として歴史を彩る華やかな栄光があり、その反面、権力者の庇護がなければ生きる事の出来ない運命がもたらした、悲劇・・・知られざる物語がありました。
狩野派独特の豪快な構図、繊細な色使いの作品も必見です。