にほん風景物語

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三大秘境 未来に残したい美しき原風景
~世界遺産 白川郷と 徳島 祖谷・宮崎 椎葉村~

"自分の死後も自然はなほ美しいー" 日本の風景を愛したノーベル賞作家、川端康成は日本の美しさを良寛の言葉を借りて、こう言っています。

失われつつある美しい日本の風景や独特の文化、そんな未来に残したい美しき原風景を探しに、日本の三大秘境とされる世界遺産 白川郷・徳島県祖谷・宮崎県椎葉村の山里を旅します。

伝統的な合掌造りの家々が残る世界遺産 白川郷。 茅葺き屋根の葺き替えなど、「結」と呼ばれる相互扶助の精神により、伝統の家屋、美しい原風景が守られてきました。 傾斜60度にもなる急勾配の茅葺き屋根、家屋の向きなどには、豪雪地帯で生きるための先人たちの知恵が詰まっています。 霊峰・白山の恵み 清らかな水で育まれた川魚、五穀豊穣・家内安全を祈願するどぶろく祭りなど、 白川郷の暮らしを作家・島田雅彦を訪ねます。

徳島県三好市祖谷は、県の西部、清流 吉野川上流域の山里。高低差や約390mの集落には、斜面に 張り付くように家が立ち並びます。 かつて深山渓谷地帯 唯一の交通施設であった「かずら橋」。シラクチカズなどを使って掛けられた原始的な吊り橋が祖谷には今も残ります。 猪狩りやこんにゃく作りなど、自給自足の暮らし、清流と錦が彩る渓谷美を作家・山本一力が訪ねます。

九州山地の奥深く、宮崎県椎葉村。九州を代表する民謡「ひえつき節」は、椎葉が発祥の地。焼畑によって収穫したヒエを臼に入れて杵でつくときに歌われた労働歌です。 源氏の武将と平家の姫との悲恋の伝説も「ひえつき節」の中に歌い込み、伝えてきました。 山また山の暮らしから、生まれた民謡や神楽、独特の食文化が残る平家の隠れ里を作家・高橋源一郎が訪ねます。