にほん風景物語
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水上勉 望郷の若狭路を行く ~叙情派作家が愛した故郷~
「福井県の若狭路の西にそびえる青葉山は、若狭富士とも呼ばれ若狭人にとって懐かしき心の風景です」(日本の風景を歩く「若狭」)より。
若狭生まれの作家・水上勉(1919-2004)は故郷を描いた紀行文でそう表現しています。
数々の名作を生み出した水上勉。本を読みたくても買えなかった貧しい少年時代。自分自身が読書によって「人生や夢を拾った」との想いから、自ら私財を投じ蔵書2万冊を収めた「若洲一滴文庫」を故郷に残します。
水上文学の魅力とは?水上勉は何故「竹の世界」に固執したのか?
故郷である若狭は、日本有数のリアス式海岸が育んだ食材の宝庫としても有名で、京への地の利を活かし「朝廷の台所」として重宝されました。鯖街道、梅街道、三丁町など今でも京文化が多く残されています。
水上勉が愛した若狭路の風景とは?
「若狭」で描いた故郷・大飯町の原風景や御食国・小浜の食、日本三大松原「気比の松原」を背景に生前、氏と交流のあった作家・高橋源一郎が旅します。