にほん風景物語

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川端康成の「雪国」越後湯沢・塩沢 ~文豪の愛した純白 幻想風景~

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」 有名な書き出しで知られる川端康成の代表作「雪国」。 昭和10年から12年の間に「文芸春秋」や「改造」などに分けて発表され、昭和23年に刊行されました。

東京に住む主人公の島村が、雪国の温泉地を訪れ、温泉芸者・駒子と出会い、その一途な生き方に惹かれてゆく物語には、美しい雪国の自然描写と、女心の哀れさが美しく描かれています。

物語の舞台は、新潟県の越後湯沢、当時は鄙びた湯治場でした。現在はスキーリゾートとして人気の観光地ですが、ノスタルジックなスキーロッジや農家が行う冬の藁仕事など、今も当時の生活が根付いています。

川端康成は、昭和9年から12年まで越後湯沢の高半旅館に逗留し、この時に駒子のモデルとなる芸者の松栄と出会い、「雪国」を執筆。川端康成が愛した美しい雪の風景や今も残る昔ながらの手仕事の里を新潟県出身の芥川賞作家・藤沢周が訪ねます。