留さんのニッポン焼き物紀行
放送内容
「秋田・寺内焼」
今回の「留さんのニッポン焼き物紀行」ではナビゲーターの福留功男さんが秋田県・寺内焼の魅力に迫ります。
寺内焼は、200年の伝統ある焼き物。東北では珍しく陶器と磁器の両方が作られていました。まずは、その歴史を含め、寺内焼がどのようなものなのか、秋田城跡調査事務所で話を伺います。そこで福留さんが目にしたのは江戸時代に描かれた絵巻物。
その絵の中には寺内焼と窯から出る煙が描かれていました。
平成に入って、その絵巻物に描かれた場所を発掘したところ、寺内焼の陶器と磁器が出土したのです。そこで出土した寺内焼から福留さん、秋田の土の特徴を学びます。
今回訪ねた陶芸家は、寺内焼を作り続けて70年。90歳の守田紀元さん。
守田さんは石川県で生まれ、10代の頃に九谷焼を学びました。
その後、秋田の地に降り立ち寺内焼を学びながら、九谷焼で得た技法を寺内焼のなかに融合させ、独自の寺内焼を確立させたのです。
守田さんの作品へのこだわり、それは同じものを作らないこと。
形、色、絵付け、どれを見ても同じようなものがありません。そして、福留さんを最も驚かせたのは、90歳という年齢にもかかわらず、力強いロクロさばきと繊細な絵付けでした。福留さんも熟練の技を持つ守田さんから教えを受けながら作陶に挑戦します。
そのほか、秋田市民市場で地元の魚や野菜を知り、秋田市の伝統和菓子をいただき、田沢湖近くのホテルでは、郷土料理を味わい、温泉につかります。
最後に秋田の老舗料理店で守田さんの器に盛られた料理を堪能します。