留さんのニッポン焼き物紀行
放送内容
「奈良・赤膚焼(あかはだやき)」
今回の留さんのニッポン焼き物紀行では、ナビゲーターの福留功男さんが
「あおによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり」
と万葉集でも歌われている悠久の都・奈良を訪れ、古来より良質の陶土を産出すると言われている赤膚山から作られる「赤膚焼(あかはだやき)」の魅力に迫ります。
荘厳な唐招提寺の前で奈良を感じ、次に向かったのは長い歴史の中で研ぎ澄まされてきた奈良工芸を展示している「なら工藝館」。館長から赤膚焼の歴史を学びます。
そして、今回の見どころの一つ、南都七大寺の一つ「西大寺」へ。ここでは、福留さんが鎌倉時代の延応元年(1239)から750年以上も伝承されている、珍しいスタイルの茶席を体験します。他ではなかなか見ることのできない、直径40センチの大茶碗は必見です。
今回取り上げる赤膚焼陶芸家は、国内はもとより、世界でも数々の賞を受賞している四代目大塩昭山さん。大塩さんの作品に描かれた、「奈良絵」と言われる伝統的な絵の可愛らしさ、色鮮やかさは他の焼き物にはない魅力があります。大塩さんの作陶の様子や登り窯などを見せて頂き、福留さんも赤膚焼独自の、「鉋目(かんなめ)」という、茶碗の内側につける溝作りに挑戦します。
また、大塩さんが作った赤膚焼の器を使った郷土料理の「柿の葉寿司」を福留さんが食します。
そのほかにも、古都・奈良を感じることのできる風情ある街を散策。400年以上の歴史を持つ奈良墨のお店を始め、お茶屋・団扇屋・漬物屋・茶粥屋など、歴史あるお店を中心に、地元の方々と触れ合います。