うたの旅人

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初回放送:2011年8月2日「わが人生に悔いなし」





「裕さんの大好きな歌でした――」
石原まき子さんは思い出す。
「なぜか、あの録音の時だけ、元気でした」

「太陽」が最も似合う男、石原裕次郎が逝って24年。
太陽を背に唄い続け、病魔と闘いながら生きた裕次郎。
その優しく男っぽい表情の裏に垣間見える孤独な影。
そんな裕次郎に肝臓がんが見つかっていた。高熱と腰痛、倦怠感。そんな中、ハワイの別荘で録音されたのが、「わが人生に悔いなし」だった。

夫人・まき子さんが今、語る、石原裕次郎のすべて。
番組は、裕次郎の人生ラストソング「わが人生に悔いなし」を通して、石原裕次郎のあまりにも短すぎた人生を浮き彫りにする。

夫人・まき子さんが、病魔と闘った夫・裕次郎を語る。
作詞のなかにし礼さんが、裕次郎との出会いから、「わが人生に悔いなし」を作詞した経緯を語る。
作曲した加藤登紀子さんは、今は亡き夫・藤本さんとの思い出と重ね合わせる。

――それぞれの思い出の中に、今なお生きる石原裕次郎。

今日も陽が登る。
そのまばゆい太陽に裕次郎の爽やかな笑顔を見る人は、今も少なくない。
元気だった昭和という時代。その象徴とも言える石原裕次郎。
その笑顔が今、再び求められている。

♪ 生きてるかぎりは 青春だ
夢だろうと 現実(うつつ)だろうと
わが人生に 悔いはない
わが人生に 悔いはない