建物遺産～重要文化財を訪ねて～

大阪府立図書館

この図書館は、住友本家第１５代当主・住友吉左衛門が建て、蔵書購入費と共に大阪府に寄贈された建物。外観はルネサンス様式でコリント式列柱が配されたギリシア神殿風の佇まいで、ドーム状の中央ホールはドーム状の教会を思わせる造りになっている。設計は住友本店臨時建築部技師長「野口孫市」、１年間欧米を視察し建築した。両翼部分は野口を補佐した「日高胖（ゆたか）」が大正１１年に増築した。棟札には、工事顧問として「辰野金吾」の名もある。年間の利用者は30万人以上で、蔵書は50万冊。築後100年を越えた現在も府民にとって大阪の文化を象徴する存在になっている。（公開：月〜土曜、日曜祝日休、３・６・１０月第２木曜休、年末年始休、無料）