ありがとう

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放送内容

「小椋佳 ~運命を見つめて・・・感謝~」

時代に残る名曲を世に生み出してきたシンガー・ソングライター、小椋佳(70)。♪「しおさいの詩」「少しは私に愛を下さい」「さらば青春」などのヒット作の他、♪「シクラメンのかほり」「愛しき日々」「愛燦燦」など多くのアーティストに作品を提供。昭和19年、東京・上野で料亭を営む両親の元に生まれ、東京大学卒業後、銀行員として働きながら音楽の道をスタート。
今回、小椋が「ありがとう」を伝えたいのは次男夫婦。27年前、ある出来事が小椋と家族を襲う。次男の宏司さんが14歳で脳梗塞に倒れたのだ。一時、意識不明に陥る。ある日、病室のベッドの傍らで小椋が口ずさむと宏司さんが歌い出した。その時の感動が小椋には忘れられない。一緒に歌ったのは小椋の曲「あなたが美しいのは」。その後、歩けるようになったものの、回復の道のりは遠く、宏司さんの将来を家族の誰もが気にかけていた。小椋は50歳を前に銀行を早期退職。次の目標が見つけられずにいた宏司さんを誘い、共に琵琶を習い始めた。これが転機となり、音色に魅了された宏司さんは琵琶作りの職人を目指し修業の道へ。病気の後遺症で無理のきかない息子の身体を案じながらも小椋は息子の夢を応援した。そして10年…宏司さんが作った琵琶を初めて注文してくれたのは小椋。小椋も自身の胃ガンを経て、音楽活動の傍ら琵琶を続けた。息子が初めて作った琵琶は父の手で奏でられた。今、琵琶職人として活躍する宏司さんの傍らには妻・亜矢子さんがいる。亜矢子さんは琵琶の演奏家として、一歩を踏み出したばかり。小椋は宏司さん、亜矢子さんが音楽の道を究めようとしている姿が嬉しい。古希を迎え、今年9月には「生前葬コンサート」の開催を予定している小椋が家族に起きた厳しい運命と手を携えて乗り越えてきた時間を振り返る。