熱中世代 大人のランキング
バックナンバー
2014年3月31日放送
熱中ゲスト
ジャズシンガー 綾戸 智恵 さん
圧倒的な歌唱と表現でジャズの枠組みを超え、多くのファンを魅了しているジャズシンガー、綾戸智恵さん(56)がゲスト。ステージやテレビ番組などでのユーモアあふれたトークと親しみある人柄でおなじみだが、それは彼女の魅力のひとつ。にこやかな笑顔とともにファンを惹きつけるのは、さまざまな苦難を乗り越えてきた強さだ。
結婚、出産、離婚、そして乳がんとの闘いがあった。そして現在は、脳こうそくで倒れ、後に認知症を発症した母親の献身的な介護を続けている。精力的な音楽活動の陰で向き合ってきた母との生活。10年になる介護のなかで綾戸さんが学んだこととは・・・。
カルチャーランキング
「ミュージカル映画(実写) DVDレンタルランキング」
映画好きの綾戸さんにちなみ、ミュージカル映画(実写)のDVDからレンタル店で人気を集める作品をランキングする。「よく知っている」あるいは「聴いたことがある」など、名曲がそろうミュージカル作品群。今、利用客が店舗の棚から手に取り、鑑賞しているのは、どんな作品なのか。
多くの映画ファンを魅了した名作の、思い出に残るシーンが、それぞれの歌曲とともに鮮やかに蘇る。
プレイバック
「40歳主婦のデビュー」
綾戸さんがデビューしたのは1998年、40歳のときだった。シングルマザーとして子育て真っ最中だった彼女が歌ったCDは、音楽シーンに衝撃を与えるものだった。だが、元々
はセールスを意識した作品ではない。彼女が歌ったのは、シンプルな、ひとつの思いからだった。
綾戸さんは大阪で生まれ、両親の影響でジャズとハリウッド映画に囲まれて育った。3歳でクラシック・ピアノを始め、教会ではゴスペルを歌った。中学生になりナイト・クラブでピアノを弾くようになった少女が、単身で渡米したのは17歳のときだった。
英語学校に通いながらライブハウスや教会でゴスペルを歌い、歌唱に打ち込む日々・・・。
自身の乳がんが発覚したのはそんなときだった。幸い命に別状はなかったものの、そのショックは大きなものだった。
その後、アメリカ人男性と結婚し長男を授かるが、離婚を機に息子を連れて帰国。しかし、乳がんが再発・・・。
母と息子との家族3人の生活を支えるため、さまざまな職業に就きながら地道に音楽活動を続けていた綾戸さん。歌うことを決してやめなかった彼女は、やがて1枚のCDを生み出すことになる。
ユーモアと笑顔が印象的な綾戸さんが直面してきた〝困難〟。彼女は何を思い、何を決断してきたのか・・・その素顔に迫る。
ライフスタイル
「母親への〝献身介護〟綾戸智恵が学んだこと」
幼いころから興味を持ったジャズや17歳での渡米、そして帰国後の生活・・・。綾戸さんに大きな影響を与え、また、支えてきたのが母親のユヅルさんだった。綾戸さんは今、そのユヅルさんの介護を10年にわたって続けている。
ユヅルさんが脳こうそくで倒れたのは、綾戸さんがデビューして6年後の2004年。綾戸さんは、歌手活動を続けながら母の介護をすることになった。その後、ユヅルさんが認知症を発症すると、介護活動に専念するためライブ活動の休止を決めた。彼女を突き動かした強い思いとは・・・。
綾戸さんは今、音楽活動とともに献身的な介護を続けている。その生活のなかで、見つめ直したというユヅルさんとの関係。自身がプロデュースしたユヅルさんの米寿のパーティなどの映像を交えながら、綾戸さんが学んだ〝介護〟そして〝現在〟を聞く。
綾戸智恵(あやどちえ)
ジャズシンガー。1957年、大阪生まれ。1998年6月「For All We Know」でプロデビュー。2000年度の芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。03年、紅白歌合戦で熱唱した「テネシー・ワルツ」が大きな話題となる。軽妙なトークと幅広いレパートリーを巧みにとり入れた個性的なステージは、多くのファンを魅了している。昨年6月21日にデビュー満15年を迎えた綾戸は、息子イサと二人で選曲したベスト・アルバム『Chain Of Life~絆~』を3月にリリース。4月には15周年記念オリジナル・アルバム『Forever Young』をリリース。バンドメンバーとアノインティッド・マス・クワイヤー(ゴスペルクワイヤー)も参加し「綾戸智恵 デビュー15周年記念スペシャル・コンサート "Forever Young"」を全国で開催した。