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2013年5月3日・17日放送
2014年9月12日放送
「頂く×台所」
火があって、水があって、自然の恵みがあって、いのちをいただく。
そこは、生活の基本、ひとの原点。
台所を見つめ直すことで、もう一度、エコを考えてみませんか?
今も昔も、台所の記憶があたたかいのは、炎の温もりからくるのかもしれません…。
世界遺産、石見銀山。
その近くに、およそ220年以上前に建てられた武家屋敷「阿部家」があります。
阿部家は現在、地域の人などが集う場所として、そして宿泊施設として使われています。
武家屋敷を現代によみがえらせた松場登美さん。
古いもののよさを残すことで、新しいものを作りたい。
"温故知新"ならぬ"復古創新"を目指す登美さんの思いが強く込められているのが台所。
そこでひときわ目を引くのが、真ん中に鎮座する大きなかまど。
これに薪をくべ、火をたいてごはんを炊きます。
登美さんの台所を作ろうと思ったきっかけは、台所に立つ母親の姿からだといいます。
昔のものがすべていいわけではないが捨てるにはおしいものはたくさんある。いいものは残したい。
台所で作られるのは、あつあつの美味しい料理だけではありません。
人の心までもヌクヌクと温めてくれるひとときです。
いまでこそ蛇口をひねれば出る水ですが、昔は台所で水を自由に使うのは大変なことでした。ところが、古くからこんこんと湧く水のある台所を持った地域があります。
琵琶湖の西側、滋賀県高島市針江地区。
湧き水の豊かなこの土地では、町中に用水路がはりまぐらされ、きれいな水が流れています。ここには「カバタ」と呼ばれるいわば水回り専用の台所が各家庭にあります。
野菜や食器を洗い、食べ残しは水の中に棲む鯉が食べてくれます。冷たい水は冷蔵庫としての役割もします。
人の暮らしの中で水は欠かすことができません。
日本伝統の台所道具は、木や竹を使って、機能と形の両面で優れています。自然素材なので使うほど味が出ます。今の生活にも取り入れたい道具が日本にはいっぱいあります。
日本の料理道具の中でも最も浸透しているもののひとつ、土鍋。
炊飯器で炊くよりも美味しく、しかも意外と簡単です。
良さはそれだけではありません。
土鍋で炊くという行為は、食べる事を丁寧に、大切に思えるのです。
そして、土鍋で炊いたごはんをさらに美味しくしてくれる道具がおひつ。
これは、お米を美味しくする働きがあります。
他郷阿部家
島根県大田市大森町ハ159-1 |
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カバタ 滋賀県高島市針江地区 |
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深川桶栄
東京都江東区扇橋1-13-9 |
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植田屋荒物店
千葉県香取市佐原イ1901 |
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日本民家園 http://www.city.kawasaki.jp/880/category/10-5-3-3-0-0-0-0-0-0.html |