ボクらの地球

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放送内容

マダガスカルを空から見る インド洋の不思議な島

アフリカ大陸の東の洋上に浮かぶマダガスカル。
世界で4番目に大きなこの島は、周囲を海に囲まれ、陸地からも離れているため、独立した生態系を持つ「孤高の楽園」だ。80種類のキツネザル、70種類のカメレオンなど、生息する生物の約9割が、ほかの土地では見られない固有種だという。



そして奇妙な形をした巨大樹バオバブが続く街道や、細く尖った岩が高く連なるツィンギ、巨大な岩山があるイサロ、しま模様の海が広がるアンカシなど、まさに神秘的な自然がそのままの形で残る島なのだ。

そんなマダガスカルを旅するのは、冒険家であり写真家の多胡光純(たご・てるよし)さん(38歳)。
モーターパラグライダーを巧みに操り、超低空飛行もお手のもの。誰も見たことのないダイナミックな絶景映像を、日本国内はもちろん、世界各国で撮影してきた。
空を自由に飛び回る姿から、「天空の旅人」と呼ばれるまでになった。

今回の旅の起点は、標高約1300mにある首都アンタナナリボ。
そこから南へ1000kmにおよぶサザンクロス街道をたどり、岩山を越え、やがてインド洋を臨む漁村に至る道のり。




実はこのルートは、まだ冒険家になる前、若き日の多胡さんが世界を放浪していたころ、たったひとりで自転車に乗って旅したルートだそうだ。天空の旅人が、マダガスカルの空・陸・海から、この不思議な島の大自然に迫る。道中、多胡さんは、マダガスカルの大自然が織りなす絶景の数々を目撃。自然と共生しながら、農業や漁業を続ける村人と触れ合う。

その一方で、この島を襲う自然破壊の現実にも直面。
人間がこの島に渡ってきたのは約2000年前。
以来、島の90%もの自然を破壊したと言われている。
大型の肉食獣が生息しないことで守られてきたマダガスカルの固有種たちだが、人間が森を切り開いたために生息地を追われ、多くが絶滅していった。
大型のキツネザルや、幻の大型鳥エピオルニス。砂浜で多胡さんは、エピオルニスの卵のかけらを見つける。

いま、自然と人間の関係が、あらためて問われているマダガスカル。「孤高の楽園」であり続けるためには何が必要なのだろうか。天空の旅人は、マダガスカル再訪を誓うのであった。