昭和偉人伝

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ミヤコ蝶々

昭和を代表する女芸人・ミヤコ蝶々。長らく上方のお笑い界をリードし続けた元祖・浪速のコメディエンヌ。その歯に衣着せぬ語り口は大阪の庶民からの絶大な人気を誇りました。その芸を生み出したのは、彼女の壮絶な人生経験でした。

7歳にして旅一座の座長となった少女・ミヤコ蝶々は類い希なお笑いの才能を発揮。22歳の時に吉本興業からスカウトされ、旅芸人から一気に華やかな表舞台に立つ。しかし、彼女を待ち構えていたのは…いじめ、不倫、裏切り、そしてヒロポン中毒。しかし、ミヤコ蝶々はどん底から這い上がるのでした。

そして、恋多き女としても知られるミヤコ蝶々。彼女の人生の節目には常に男との出会いと別れがありました。南都雄二との夫婦で司会を務めた大ヒット番組「夫婦善哉」。その人気絶頂の時期に発覚した雄二の裏切り。番組存続のため、世間には隠し続けた2人の破局。その舞台裏では何があったのでしょうか?

番組では、戦後すぐの時代からミヤコ蝶々の舞台で共演を重ねた大村崑、一度はミヤコ蝶々に弟子入りをしようとしたという西川きよし、蝶々がヒロポン中毒で苦しんでいた姿を鮮明に記憶していた親族の・日向利一さん、他にも生前のミヤコ蝶々をよく知る関係者からの証言を得、彼女の波瀾万丈の人生に迫ります。それは、古き偉大な芸人の切なくとも逞しい生き方でした。