にほん風景物語
バックナンバー
しまなみ海道 名曲「瀬戸の花嫁」を旅する~
昭和47年に発表された小柳ルミ子の「瀬戸の花嫁」。 島から島へと嫁いでゆく花嫁の心情を歌い、多くの女性たちの心をつかみ大ヒットした昭和を代表する歌謡曲です。
歌の舞台は、大小3000もの島々が浮かぶ瀬戸内海。 そこには、白無垢に身を包み、嫁入り道具とともに小舟に揺られて島に嫁いできた花嫁たちの姿がありました。 瀬戸内の島々には、「瀬戸の花嫁」の歌詞そのものの暮らしや美しい風景があったのです。
作詞家の山上路夫さんは、新進歌手・小柳ルミ子の新曲に悩んだときに、かつて広島県尾道から四国に向かう船から見た段々畑と美しい夕日の島々を思い出し、詩が浮んだといいます。
今回は、広島県尾道出身の作家・高橋源一郎が尾道から愛媛県今治の間に浮かぶ島々を訪ね、「瀬戸の花嫁」の風景を旅します。 時代とともに変化する嫁入り風景。しかし変わらないであろう花嫁の期待や不安・・・ それをあたたかく見守る瀬戸内の美しい故郷の風景・・・ かつて小舟に揺られて嫁いできたおばあちゃんたちの思い出にふれ、家族の絆や笑顔に出会います。