ヨーロッパ食堂~美味探求!!素晴らしき食の世界~

ヨーロッパ食堂~美味探求!!素晴らしき食の世界~

  • トップページ
  • バックナンバー

バックナンバー

スペインの伝統料理「パエリア」 ~地中海沿岸の街 バレンシアへ~

今回のテーマは、スペインの伝統料理「パエリア」。
パエリアとは元々「金属製の鍋」を指す言葉で、これを用いて調理することから、この名前がついたと言われています。

そんな「パエリア」のルーツを求め、地中海沿岸の街・バレンシアを旅するのは、ローマ郊外に住む矢ノ目欽一(やのめよしかず)さん。調理師の専門学校在学中にヨーロッパの食文化に興味を持った矢ノ目さんは、29歳の時からスペインのマラガで、創作日本食レストランの料理長として腕を振るいました。現在はバレンシアで日本料理店を3店舗経営しています。

パエリアのルーツを探るため、矢ノ目さんはヨーロッパ一の規模を誇るバレンシア中央市場で、店員や買い物客に話を聞いたり、パエリア鍋の専門店や工場に足を運んだりして、なぜ、ここバレンシアでパエリアが誕生したのか、その秘密を探っていきます。そこで出会ったのは、なんと120人分のパエリアが一度に作れるという巨大な鍋!あまりの大きさに圧倒されます。

さらに、パエリアに欠かせないのがお米。ここバレンシアはスペインでも有数のお米の産地。
バレンシアの中心部に位置するアルブフェラ湖周辺にはなんと、東京ドーム3000個分の広さを誇る水田地帯が広がっていました。そして、ここで稲作が広まった理由に、パエリア発祥の秘密が隠されていたのです!矢ノ目さんは地元の精米所とパエリアの歴史に詳しいシェフの元を訪ね、パエリアが生まれた理由に迫ります!そして、シェフが作ったパエリアは、意外なものでした。
また、パエリアと言えば、海の幸。矢ノ目さん行きつけの漁港では、イカやロブスター、アジやサバなど、日本でもよく目にする魚介類が次々に水揚げされます。巻き網で一気に引き上げるのがバレンシア流の漁。そのため、1槽の船からはあらゆる魚が水揚げされるんだとか。

そんな海の幸を豊富に使った絶品のパエリアを食するため、矢ノ目さんが訪れるのは、地中海を一望できるレストラン「アロセリア・ドゥナ」。オーナーのトマス・ブランデスさんは、地元で獲れた魚でダシをとり、そのダシで炊き上げたお米と、数種類のエビとイカ、ムール貝がたっぷりと入った自慢のパエリアを振舞います。地元の人たちからも広く愛される、極上のパエリアのお味とは?