ヨーロッパ路地裏紀行

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[ ハンガリー ]  フランケル・レオー通り ブダペスト






ハンガリーの首都・ブダペスト。「ドナウの真珠」と呼ばれる美しい街だ。 ドナウ川の西側は、「ブダ地区」。かつてハンガリー王国の首都も置かれたこの地区には 今でも歴史的な建造物が数多く残されている。 「ブダ地区」のドナウ川の川岸から少し入ったところにある、フランケル・レオー通りが今回の物語の舞台だ。この通りに暮らす音楽教師と、ここで店を構える額縁修理屋の店主、2人の男に訪れる出会いと別れの物語を紹介する。

*音楽教師 メリチケ・ゾルターンさん (59歳)

この通りで生まれ育ったゾルターンは、小学校の音楽教師。 明るくて生徒たちにも人気の教師だ。いつも陽気なゾルターンだが、 実は2年前に、辛い別れをたくさん経験した。 20年の闘病した妻を・・・そして母を亡くしたのだ。 そんなゾルターンを支えるのは、生徒たちそして何より家族の存在だ。 今は、娘のひとりが自分と同じ音楽の道に進み始めたことが、何よりの楽しみだ。

*額縁修復店 店主 バリジ・ヨージェフさん(41歳)

ヨージェフはこの通りにただ一軒、人気の額縁修復店のオーナーだ。 元々この通りにあった額縁修復店を、7年前に譲り受けた。 誠実に仕事をしてきたから、常連客も増えたし、仕事仲間にも恵まれた。 さらには、隣で花屋を構えるアーグネシュと恋に落ちた。 故郷のルーマニアから出て来て20年。このハヨーシュ通りでたくさんの出会いに 恵まれたヨージェフの日常に寄り添う。