ヨーロッパ路地裏紀行

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[ オーストリア ]  ドロテア通り ウィーン





今回の舞台、ドロテア通りは旧市街の中心となる聖シュテファン大聖堂からすぐの場所にある、350m程の小さな通りだ。 ここはウィーンの骨董通り。この通りにはヨーロッパ有数のオークションハウスもあるから、観光客だけでなく地元の目利きやプロが集まってくる。

*靴職人 シュテファン・マフテェイさん (26歳)

3歳の時に、ルーマニアから家族で移住してきたシュテファン。靴職人だった父親が数年間働いていたのが縁で、見習いとして入った200年続く靴屋しかし、先代が急死したことで店を継ぐことになったのは、わずか2年前のことだ。異国の地で家族を支えるために、想像を絶する苦労を重ねた父。今も自分の仕事を見守ってくれる父と、店への思いがまだ若いシュテファンを後押しする。

*アンティークジュエリー店 店主 ヨハン・キリアノビッチ さん(42歳) 

通りに憧れ、都会で出会った仲間とアンティークジュエリーの店を開いて28年。店に並べるのは、みな100年から200年前に作られたもの。自分が世界各地で集めてきたものだから、思い入れも一入だ。プライベートでは、かつて結婚を約束した彼女との辛い別れも経験したが仕事に救われた。今は、大好きなアンティークに囲まれて過ごす穏やかな日常があることだけで満足だ。