中国神秘紀行

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作品内容

遊牧の民カザフ 美しきアルタイ山脈に生きる ~新疆ウイグル~

今回は、中国北西部の新疆(しんきょう)ウイグル自治区を旅します。荒涼とした大地が続く新疆ウイグルで、緑と水に溢れた美しき山として知られるのがアルタイ山脈です。東西約2千キロに渡って延びる山脈は、モンゴル、ロシア、カザフスタンの3つ国と国境を接しています。アルタイ山脈には2千年以上も前から暮らしている遊牧民族、カザフ族がいます。一体どんな人々で、どんな暮らしをしているのでしょうか?美しきアルタイ山脈を目指します。

旅の出発点は、アルタイ山脈の南に位置するカラマイの町。カラマイは1920年代、ウイグル族のひとりの老人があるものを発見し、その後、飛躍的に発展を遂げた町として世界的に有名です。そのあるものとは?カラマイという地名は、ウイグル語で「黒い油」を意味します。もうなんだかおわかりですね。
カラマイから北へ向かうと、その名も「魔鬼城(まきじょう)」と呼ばれる異様な風景に出会います。一体、「魔鬼城」と呼ばれる所以は何なのでしょうか?
さらに北へ向かうといよいよアルタイ山脈の山並みが見えてきます。アルタイ山脈で古くから絶景の地として知られるのがカナス湖(標高1374m)です。今や観光地として脚光を浴びるカナス湖の美しい風景がたっぷり登場します。カナスとはモンゴル語で「美しく豊かで神秘的」という意味です。カナス湖はシベリア地方と同じ豊かな植生と、水の美しさが特徴です。その名に恥じない湖を取り巻く絶景をお楽しみ下さい。またカナス湖から注ぐ水は、中国で唯一北極海に注ぐ大河となります。
美しきアルタイ山脈。今も遊牧生活をしながら暮らしているカザフ族を求めて次に向かったのはアルタイ山脈の東に位置する青河(せいが)です。この町からアルタイ山脈の奥深くへと入っていきます。
標高2000mの草原でカザフ族の一家に出会いました。夏と冬に豊かな牧草地を求めて移動するカザフ族の遊牧生活に密着。その移動距離は、なんと500キロにも達します。簡単に組み立てられるテントを住居とし、馬とラクダで荷物を運び、移動しながら暮らしています。目指すは、アルタイ山脈で豊かで美しい草原として知られる三道海子(さんどうかいし)です。まさにそこは放牧される馬や羊にとっても天国のような所。多くのカザフ族が集まる三道海子の大草原で繰り広げられる祭りは勇壮です。馬を自在に操り羊の皮を奪い合う競技など、ユニークな祭りの様子をご紹介します。
美しい大自然の魅力に溢れたアルタイ山脈の旅が待っています。

初回放送:2010年12月10日