中国神秘紀行

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作品内容

シルクロード再発見 中華文明の源を求めて ~甘粛省

アジアとヨーロッパを結ぶ交易路シルクロード。そこには、今もって私たちに旅へのロマンをかき立てる魅力が秘められています。シルクロードは、東西を結ぶ3つのメインルートが知られていますが、そこから南北へ数多くの道が延びており、そこには未だ知られざる世界があります。現代のシルクロードに生きる人々の暮らしの中に古代シルクロードの魅力を探し求め旅へ出発します。旅の始まりは、陝西省(せんせいしょう)の西安(せいあん)です。古くは長安と呼ばれ数多くの中国王朝が都を置いた所です。西安からは、今も東西南北へと延びる道が続いています。シルクロードの交易による利益はいつの時代も魅力あるものでした。

西安を西へ、陝西省から甘粛省(かんしゅくしょう)に入ります。この地には中国の人々にとって、原点ともいえる数多くの遺跡が残っています。1958年に発見され一躍有名になったのが大地湾遺跡(だいちわんいせき)です。およそ7000年前の居住跡などが発掘され、この地域では農耕生活が行われていました。中でも「彩陶(さいとう)」と呼ばれる陶器は、当時、生活道具として使われたもので大地湾遺跡を始め広範囲の地域で発見されています。彩陶は赤い土色の素焼きの陶器に、独特の文様が描かれているのが特徴です。

この彩陶を復活させた親子がいます。7000年前の陶器が一体どのようにして作られたのか?その秘密に迫ります。甘粛省にはおよそ1600年前、幻の王国と呼ばれた「タンチャン」という国があったとされています。王国は、10万人程が暮らす小国でしたが、様々な民族の侵略や影響を受け滅亡しました。

この幻の王国タンチャンの子孫が暮らすという村があると言います。そこには謎の民族が暮らしていました。彼らの暮らしは少なくとも3つの民族の文化が混在し成り立っているのです。一体、どうしてこのような事になったのでしょうか?春の耕作を前に行われる、貴重な村の祭りの中に民族文化混在の理由が秘められていました。

シルクロードには、今も砂塵に埋もれた貴重な史跡が数多くあります。また同時に人々の暮らしの中にも、古代シルクロードの面影や魅力が色濃く残っているのです。さあ、探険シルクロードの旅へと向かいましょう。

初回放送:2010年9月3日