中国神秘紀行
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名酒誕生の秘密 幽玄なる赤水河を行く ~貴州省~
今回は、中国の西南部の貴州省を旅します。貴州省の西に雲南省から貴州省
そして四川省へと至る全長およそ520キロの長江の支流があります。
赤水河(せきすいが)と呼ばれ、そこは古くから「名酒の里」と呼ばれてきました。一体、なぜこの地が名酒の里と呼ばれるようになったのかその謎に迫ります。
赤水河は別名「美酒河」と呼ばれています。赤水河の流域には大小合わせて1万を越える酒造工房があるのです。この地方で作られている酒は日本では中国酒などと呼ばれていますが、中国では「白酒(パイチュウ)」として中国各地で造られ親しまれています。モロコシの一種である高梁(コウリャン)を発酵させた蒸留酒です。一般的にアルコール濃度は30度から60度ぐらいのものが販売されています。
まず訪れたのは仁懐という町、「酒都」と異名をとる町です。500程の酒造工房があり、13万人の人口のうち3万人が酒に関係ある仕事についています。
当然、町に出向けば酒屋だらけ、自分好みの白酒に出会えることでしょう。
実は、この地が有名になったのは白酒の中でも名酒中の名酒があるからです。
「茅台酒(マオタイチュウ)」です。御存知の方も多いかと思いますが、茅台酒とは仁懐の町の郊外にある茅台鎮という町で造られた白酒をいいます。なぜか、この茅台鎮で造られた白酒は極上なのです。それは、製造方法が一般的な白酒とは明らかに違います。中国政府が外国の大統領など国賓のために特別に製造している茅台酒の工場に潜入、その製造の秘密に迫ります。
赤水河には、川の名前にちなんだ赤水という町があります。この地域にも名酒の工房が立ち並んでいます。ある村の暮らしに、名酒誕生の秘密がありました。
そのひとつが広大に広がる竹林です。地元の人々は「竹海」と呼んでいます。実は、竹がはびこる土壌が名酒造りには欠かせない美しく清らかな水を育んでいたのです。そしてその他にも名酒誕生の秘密がありました・・・。
丙安という赤水河沿いの町は、かつての港町。河を利用して白酒が昔は運ばれたのです。この町は今でも賑やかです。町の酒場には昔、船乗りが集ったように男達が集まってきます。そして、テーブルを囲み白酒を頂くのですがなぜか1杯のお椀の白酒をレンゲですくい回し飲みします。伝統的な飲み方なんだそうですが、一体なぜこんな飲み方をするんでしょうか?
名酒の里、赤水河には極上の白酒をもたらす美しい水と素朴な人々の暮らしがあります。
その中で、人々は丹誠を込めて白酒を造ってきました。番組の最後にはいつしか白酒に酔いしれたい気持ちになることでしょう。
初回放送:2010年5月21日