中国神秘紀行
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世界遺産 張家界 秘境に生きる民 ~湖南省~
今回は、中国中部の湖南省を旅します。その西北部にある山岳地帯に世界自然遺産/張家界があります。高さ200メートルを越える巨大な岩の柱が、3000本以上も林立する絶景の地です。この張家界が世の中に知れ渡るようになったのは1970年代になってからのこと、それまではまさに秘境の地、今も独特の文化や民族が残っているのです。一体、どんな魅力があるのでしょうか?
張家界に向かう前に立ち寄った町が、鳳凰古城(ほうおうこじょう)です。300年以上の歴史を持つという町は、川沿いに住居が立ち並び実に古風です。家々は「吊脚楼」と呼ばれる高床式の家屋です。どうして柱を何本も立てて高床式にする必要があったのでしょうか?町の中に入ると、観光客で溢れています。鳳凰古城は張家界に向かう人々が必ずと言っていいほど立ち寄りたくなる町なのです。様々な出店が軒を飾り活気に溢れています。ここの名物が女性に人気という「生姜飴」、伝統の作り方をご紹介します。
鳳凰古城の南には、およそ190キロの長さに渡って城壁が築かれています。
北方に築かれた万里の長城に対し、中国で一番南に位置することから「南方長城」と呼ばれています。この城壁、なんのために築かれたのでしょうか?
鳳凰古城をあとに向かった先は、世界自然遺産の張家界です。奇岩が織りなす美しい山岳の美が楽しめるとあって中国でも人気のスポットとなっています。張家界では散歩道があるのですが、絶壁に作られた道とあってかなりスリリングです。中でもそそり立つ岩柱の造形が見事なのが武陵源です。3D映画の先駆けとして世界中でヒットした「アバター」、ジェームス・キャメロン監督は武陵源の風景に見せられその姿をアバターの舞台背景のモチーフにしたと言います。
ダイナミックな風景が広がる張家界の武陵源でひとりの男性に出会いました。なんとロープ1本で高さ400メートルの絶壁を駆け抜けます。この男性、実は張家界で大変貴重な食糧を採るために絶壁を駆けるのだと言います。それは何なんでしょう?
張家界の裾野には、この地に暮らし2000年以上の歴史を持つと言われる少数民族「土家族(トゥチャぞく)」がいます。ちょうど、春を迎える祭りが行われるとの事、どんな祭りなのか訪ねてみました。この土家族の祭り、実にユニークでわかりやすいのが特徴です。先祖に捧げものする時、春を迎える踊りを舞う時、彼らの暮らしに密着した伝統の祭りは日本人から見ても、とても親しみを覚えるものでした。
美しき大自然、張家界を巡る町や人々の魅力をたっぷりとお伝え致します。
初回放送:2010年6月4日