中国神秘紀行
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世界遺産 天空の郷 シャングリラに暮らす ~雲南省~
今回は中国南西部の雲南省で理想郷とも桃源郷とも詠われる香格里拉(シャングリラ)を旅します。そこは、3000mから6000mの山々が連なる大山岳地帯です。「シャングリラ」と言えば「理想郷/桃源郷」と同義語に扱われる程、名実ともに知られるようになった理由は、この地に満ちあふれる魅力にあるのです。シャングリラの魅力とは?どうして理想郷と人々に慕われるようになったのか?その謎に迫ります。
旅の出発は雲南省の北部の町、麗江(れいこう)です。瓦屋根と水路が巡る美しい町並みは世界文化遺産にも登録されています。麗江はシャングリラへ旅立つ起点の町として古くから旅人に親しまれていたのです。麗江から北西に向かう道は、チベット高原へ繋がる重要な交易ルートいわばシルクロードであり「茶馬古道」と呼ばれてきました。
麗江からまず到着したのがシャングリラの入口にあたる町、独克宗(どくこそう)の町。どこも観光客が通りに溢れています。特に欧米人の観光客が多いのはどういうことなんでしょう?
シャングリラに入ると少数民族のチベット族の暮らす地域です。この地で暮らすチベット族は大自然を神と崇め農業を主な生業として暮らしています。
独克宗の町の周辺には荘厳なチベット仏教寺院があり、美しい草原や湖が広がっています。チベット族は、豊かな自然に育まれ生きて来たのです。
これから北西に向かうルートは、大山岳地帯です。「三江併流(さんこうへいりゅう)」と呼ばれる世界自然遺産に登録されたダイナミックな大自然が展開します。長江上流の金沙江(きんさこう)、メコン川上流の瀾滄江(らんそうこう)、サルウィン川上流の怒江(どこう)というアジアの3つ大河が激流となって雲南省を縦断し南へ下ります。また白馬雪山(パイマーシュエシャン)、梅里雪山(メイリーシュエシャン)と4000mから6000m級の万年雪山がまさに桃源郷のごとく美しさを放つのです。
この雄大な山々が広がる山里にひっそりと佇む小さな村を見つけました。そこは漢族、ナシ族、チベット族の3つの民族が共に暮らすという珍しい村です。古くからの暮らしを守り続けるこの村に、シャングリラの本当の姿があるのでしょうか?村の理想の暮らしとは? 美しい自然の姿とおだやかな人々の笑顔が待っています。
初回放送:2010年1月21日