中国神秘紀行
作品内容
→ 作品一覧へ
最後の秘境 怒江 知られざる山岳民族の暮らし ~雲南省~
今回は中国南西部の雲南省の大山岳地帯を旅します。そこは、雲南省を縦断する金沙江(きんさこう)、瀾滄江(らんそうこう)、怒江(どこう)の三つの大河が流れる広大な地域は、三江併流(さんこうへいりゅう)と呼ばれ世界自然遺産に登録されているダイナミックな大自然が広がる地域です。中でも怒江は荒れ狂う激流が特徴で3000mの山々が連なる怒江大峡谷の地帯は、現代社会とは隔絶された地域で、知られざる少数民族が数多く暮らす未知の世界なのです。この怒江大峡谷の知られざる民族を求め、一体、どのような人々がどんな暮らしをしているのか? 大峡谷の大自然の魅力と共にご紹介します。
怒江大峡谷には、ヌー族、トゥーロン族、プミ族、リス族と古くからこの地域に暮らしてきた山岳民族がいます。
ヌー族の村を訪ねると、荒れ狂う怒江をロープ1本で対岸へと渡っています。河を渡る手段として昔から行われてきた方法で、女性や子供も川幅100m近い距離を大胆に渡って行くのです。一歩間違えば、激流に飲み込まれ命さえ助かりません。なんともスリリングですが、ちょっとした勇気とコツがあるんだそうです。なんでしょう?
ヌー族の暮らしは素朴で質素です。トウモロコシなどの栽培を中心に農業を生業としています。彼らの楽しみのひとつが、怒江の水量が減った時に現れるものなんだそうですが何でしょうか?実は、川辺に温泉が沸き出しています。激流を眺めながらの温泉情緒と言ったところでしょうか。大山岳地帯の暮らしは、実にのんびりした雰囲気に包まれ若者恋愛も実に純粋なんだそうです。ヌー族の若き男女の恋愛事情にも迫ります。
もうひとつ山を隔てて暮らすのがプミ族です。原始的な宗教を信仰する彼らの祖先の魂を敬う儀式に出会いました。なんとも奇怪で不気味な雰囲気のする儀式の中に大自然に対する深い畏敬の念が込められているのです。儀式で流れる独特の音楽には、現代社会で生きる私たちの心に響き渡る純粋なものがあるのかもしれません。怒江大峡谷、知られざる大自然と謎の民、素朴で心暖まる人々の出会いが待っています。
初回放送:2010年2月4日