中国神秘紀行
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ウイグル 魂の歌を求めて ~新彊ウイグル自治区~
今回は、中国の西の果て砂漠地帯の広がる新彊ウイグル自治区の旅、後編。
新彊の旅では、前編に引き続きのエンディングテーマ曲を歌っているエールケン(1978年生)が旅人として登場します。もちろん彼の故郷は、新彊ウイグルです。エールケンは現在、北京と新彊を行き来しながら音楽活動を続け、中国ではウイグル族の特徴を活かしたエキゾチックな歌手として人気を博しています。
エールケンが訪れたのは彼の故郷であるカシュガル。中国最西端の都市でかつてのシルクロードの重要な位置を占めていました。東西南北の交易の街としての姿を今も留めています。エールケンは、人々で賑わうバザール、市場へと向かいます。そこは、新彊ウイグルの特産物の宝庫。果物は、ぶどうやハミウリ、ザクロが並び羊肉を使った屋台料理がさかんに客寄せの叫び声を上げるのです。伝統工芸品を扱うアーケード街では、新彊独特の楽器もいい音色を響かせます。どの店も新彊らしいエイキゾチックな雰囲気に満ちています。
そうしてもうひとつカシュガルの魅力が「老城」と呼ばれる町並みです。
1000年以上の歴史を持ち、シルクロードの面影を残す昔ながらの佇まいです。
エールケンは、カシュガルを訪れ、是非とも紹介したい友人がいるといいます。それは、エールケンが音楽家としての道を歩むことになったきっかけを作った恩師。エールケンいわく「彼はカシュガルのロッカーだ!」と熱いウイグルの人々の思いを抱き音楽を続ける誇り高い人物だというのです。
村で出迎えてくれた友人は、早速村人を集めて宴会が、開かれることになりました。エールケンは、カシュガルでは歌手として成功した大スターですから、宴会にも力が入ります。さあ、宴会の目玉は「マイシライプ」と呼ばれる伝統音楽と踊りや歌です。その華やかな躍動感は、誰しもわくわくさせるような気持ちにさせてくれるほど感動的。
村では、伝統的な民族音楽を代々大切にし、その音楽は暮らしの中にしっかりと根付いているのです。
エールケンは、改めて故郷カシュガルの熱い音楽の洗礼を受けて、その思いを自らのギターに寄せるのでした。
初回放送:2009年1月22日