中国神秘紀行

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作品内容

中国千年の技 蘇る景徳鎮の秘宝 ~江西省~

今回は、磁器で、日本はもちろん世界に名を馳せた景徳鎮の謎に迫ります。
河南省で誕生した陶器は、およそ800度前後で焼かれ完成されますが、磁器はさらに高い1300度で焼かれるため、その硬さ、美しさが世界に認められたのです。景徳鎮は、焼き物の町として誕生したのは1004年からと言われています。宋の時代以降に発展し、海のシルクロードなどを通じ景徳鎮の磁器は宝石や金と同等の価値で取引きされました。

その技術は、現代にも受け継がれ今だ世界で高い評価を受けています。
しかし、どうしてこれまでに高品質の磁器が作れるのか、その秘密に迫ろうというのが今回の狙いです。中国の陶磁器の芸術作品と呼ばれる分野の製作方法は日本とは違います。その違いも紹介してゆきます。
日本では、一人の陶芸家が、土をさがし轆轤(ろくろ)をまわし、彩色や色付けまで一貫して完成させてゆくのが一般的です。中国では、古来、完全分業制です。例えば、土をこねる人、轆轤を回す人、彩色を行う人、焼き入れを行う人と完成までの行程が分業化され、担当分野を一生、専門職として行います。
そのため、代々の中国皇帝は自ら望む最高の磁器を求め、数多くの職人から最高の技術を持った職人を引き抜き磁器を作らせていました。そういった磁器の技術の錬磨が代々引き継がれ、さらに景徳鎮のレベルは向上してゆきました。

そういった景徳鎮の中で、清と明の時代に忽然と登場し、消えていった名器があります。それは、その時代の皇帝の指示によって作られたもので「琺琅彩(ファーランツァイ)」と呼ばれた製作方法です。現在、当時のものは世界におよそ400点あまりしか残っていない極めて貴重な磁器で、景徳鎮の最高峰のひとつです。
琺琅彩は、先頃行われたオークションでは、その壷のひとつが、なんと日本円にしておよそ24億円で取引きされました。

この琺琅彩の技術は、まったく途絶えてしまったのですが、その技術を20年以上の歳月をかけ復活させた唯一ひとりの人物を追います。中国でも大変注目され話題になっています。この琺琅彩の復活には、景徳鎮の磁器作りの最高の技術が凝縮され、その秘密を紹介してゆきます。華やかで美しく繊細な琺琅彩。その復活の謎に迫った貴重な映像は、日本初公開の映像です。陶磁器に興味のある方はもちろん、骨董にわずかでも興味のある方、絶対に見逃せない内容です。景徳鎮、世界が認める技を是非その目で確かめてください。

初回放送:2008年10月9日