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ストーリー

5/28(金)の放送
#1226 「日本橋に日本の名車集合」

まだ肌寒かった4月4日、東京・日本橋の江戸桜通りに、ときならぬ古いクルマたちが整然と並べられた。そのほとんどが戦前のものであり、中には20年代・30年代の珍しいクルマも少なくない。 実はこれ、来年100周年を迎える重要文化財・日本橋のために、地元の住民たちによる「名橋日本橋保存会」が企画したものなのである。

フランスの道路の起点はパリのシテ島にあるそうだが、日本のいわゆる五街道の起点はすべて東京の中心・日本橋の上にある。平成11年に重要文化財に指定されたこの橋は、まさに日本の中心にあたる大切な橋なのである。
  かつては海であったこの地を徳川家康が埋め立て、その際にかけられたのが日本橋の始まりであり、それからもう400年以上。現在の石づくりのアーチ橋になったのは明治44年のことである。その後、関東大震災にも耐え、東京大空襲からも生きのびた日本橋だが、いつの日か、空をさえぎるこの首都高速道路はスッキリと取り除かれることになるのだろうか。

時計が12時を回るころ、22台の古いクルマたちは、江戸桜通りを右折して日本橋に移動。信号があるので全車いっせいにとはいかなかったが、道行く人々は大喜び。日ごろ古いクルマなどにはまったく関心のなさそうな人々まで、時を忘れて橋の上に立ちつくすことになるのであった。みんな、やはりクルマが好きなのである。