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ストーリー

4/30(金)の放送
#1222 「メモワール トリニティースクール」

古いバイクを、自分で直せたらどんなに楽しいことだろう。そんな想いを現実のものにしてくれる小さな学校がある。今回のメモワールでは、その学校を紹介した、2001年1月に制作の「トリニティースクール」をお送りする。この小さな学校で扱うのは英国車とハーレーの一部だけ。それらを完全にバラして、正しく、あるいはオリジナルよりも良く仕上げてしまおうという訳だ。世界で(恐らく)ただひとつの素敵な学校なのである。

ここは、何十年も前の古いオートバイを「完全に自分のものにする」という教育方針を貫いている。これこそ、現代の小さな奇跡ではないだろうか。ひとクラスは5人で、一人に1台与えられる教材のバイクは、卒業時に各自のものになる。実技はまずバイクを全分解するところから、はじまり、エンジン、フレーム、フォークなどブロックごとに説明を加えながら分解し、同時に直すべきところはどこかをチェックしていく。その後、修理、交換をしながらまた組み立てていく。

講義は、オリジナルの形に、戻すレストアが中心だが、場所によっては機能性を優先して現代のパーツを組み込む事もあり、また、排気管やフェンダーを代える程度の軽い改造もすることもある。昔のバイクゆえ、オイルが漏ったり、つまらないところが壊れたりするのは避けられないからだ。目的はメカニズムを理解し、機械的に完調なバイクを仕上げること。卒業後に思う存分乗って楽しみ、又いじって楽しむノウハウを身につけることが大切なのである。授業は週2回行われ、卒業まで約7ヶ月かかる。