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ストーリー

5/7(金)の放送
#1223 「驚異のゴルフ勢揃い」

Golf TSI Trendline

いまのフォルクスワーゲンが押し進めるエンジンの小型化計画は、本当に見事である。小さな排気量にターボを組み合わせて、望むどおりのパワーとエコのバランスを自在にコントロールしようと言う思惑が実にうまくいっているのだ。
従来の2種類の1.4も大したものだが、今度のトレンドラインの1.2は、またちょっと違うアプローチをとった。わずか1197ccのエンジンはブロック本体もアルミとなり、バルブは時代に逆行するかのような2バルブ。シンプルに軽くしたうえでターボは進化させ、必要なパワーを確保しつつ更なるエコを追求しようというのだ。
ミッションは、1.4と同じ7段のツインクラッチ。安全装備に違いはないが、タイアは1.4より細く、ホイールはスチール。これも見識なのである。

Golf TSI Comfortline

こちらは従来からのコンフォートライン、すなわち1.4のターボ。最初のツインチャージャーの1.4のあとにこのシングルチャージャーが登場したとき、このメーカーは一体なにを考えているのだろうと思ったものだが、それはすべて、クルマ全体でエコを目指すためのものであった。シンプルな乾式のツインクラッチ7段ミッション自体がエコなのである。

Golf GTI

同じゴルフの中でも、GTIというスポーティーモデルは、ノーマルとは明らかに異なるクルマである。実用性はまったく変わらないのだが、比較にならないほどパワフルで速く、当然ながらネダンは高く、ネンピも3割前後は劣るようだ。それがナンだという人には、このGTIはたまらない存在なのである。因みに、今回のテスト車は、3段階の乗り心地を選べるサスペンションと18インチタイアのセットオプションを装備している。

Golf R

最後の1台はこのR。正真正銘の究極のゴルである。かつて、先代のゴルフファイブには、3.2のV6を積んだR32という4駆のスーパーゴルフがあった。その後継者がこのRというわけだが、時代は変わった。この4気筒エンジンは排気量も圧縮比もGTIとは変わらないのに、最大過給圧1.2バールのターボによって、ゴルフの歴史上最強のパワー及びトルク獲得されているのだ。そして信じられないことに、燃費の差はGTIと5パーセント未満、つまりR32より22パーセントも優れているというのだ。驚くほど高価なRとは。一体どんなクルマなのだろうか。