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ストーリー

3/6(金)の放送
アバルトのルーツをたどる

Fiat600 Derivazione Abarth750

イタリアでは今、フィアット500アバルトの復活が関心を集めているが、今回はあるバルトのルーツ的存在。まずは初期の750の2台から。デルバティオーネは57年に出てスバル360や三菱500の原型ともいわれるもの。走りもそん色ないし、形もいい。ベースモデルからエンジンのストロークを高めている。誤解されているが、改造車ではない。ちゃんと小さな部品もレーシングカーをつくるつもりでつくっていた。

Fiat Abarth850 T.C

これは第2ステージ。T.C.とは、ツーリングカーとレーシングカーの双方の意味を込めたもの。ドアはまだ前開きだが、前輪にディスクブレーキを採用。名前も変わってアバルトのシリーズモデルとなった。台数が限られているが、当時人気もあって、路上で乗る高性能なツーリングカーとして登場した。ニューブルリンクのレースでいい成績を残した記念モデルもある。カルロ・アバルトのアイデアがかなり入っていたのだろう。

Fiat Abarth1000 Berlina Corsa

このままサーキットに出かけてしまいそうな1000ベルリーナコロサ。フロントの厳ついラジエーターとグレーがかったブルーの淡い色は当時の若者のあこがれであった。エンジンは改造というより、もはや違ったものになっていて、ドアは64年に前開きがつくれなくなってからは変更されている。そしてテスタ・ラディアーレも登場する。こうして小さなアバルトたちは街中でも、またサーキットでもまさに一世を風びしたのであった。