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ストーリー

2/13(金)の放送
懐かしのダットサン物語

DATSUN11型フェートン(1932年)

若い人には想像もつかないだろうが、戦前から戦後を通じて日本の自動車界をリードし続けたのはトヨタではなく、ダットサンのニッサンなのであった。今回はそのダットサンの歴史を振り返ることにした。こちらは現存する最古のダットサンで、無試験免許が与えられるギリギリの495cc、10馬力。公には1人乗りで、ドアは1枚、左ハンドルだった。33年には無試験免許の範囲が拡大され、750ccに排気量がアップされた。

DATSUN 14型ロードスター(1935年)

日産自動車横浜工場で国産初の量産車として登場。初めて根本的な設計変更され、722ccに縮小されたが、15馬力、3600回転に強化され、右ハンドルとなった。フロントのスプリング位置が変更され、横転しやすい弱点が解消された。ボディデザインも手掛けた富谷龍一による有名なウサギ「脱兎(だっと)」のマスコットもこの14型から登場。官庁にも納められ、大阪府警でも採用。そして、わずかながら輸出も開始された。

DATSUN17型セダン(1938年)

ダットサンは15型、16型と絶えず発展をとげ、この17型は戦前のダットサンとしては最終型になるモデル。マイナーチェンジ前の16型とはグリルのデザインが異なる。強まる戦時色を反映して内装などが簡素化されている。排気量は722ccと変わりないが、16馬力に強化され、最高速度は80キロだったという。しかし、この年の8月4日、日中戦争の拡大に伴い、我が国のクルマ生産は中止されたのである。