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ストーリー

5/30(火)の放送
交通博物館

さよなら交通博物館

東京の中心。神田川を見下ろすかつての中央線・万世橋駅こそは、日本中の子供たちを熱狂させた交通博物館ゆかりの地なのであった。ちょうど70年前、昭和11年に、その万世橋駅の一部をとり壊して、当時としては非常にモダンな鉄筋コンクリート3階建の、個性的な博物館が誕生したのだ。こちらの新幹線やSLの前で子どもの頃、写真を撮った人も多いのではないだろうか。中身もますます充実してきたのだが、この地での運営はもはや限界と判断されてついに幕を下ろすことになってしまった。

パノラマ模型運転場

秋葉原デンキ街とも目と鼻の先の交通博物館は先進国ドイツにもないような独自の展示方法も取り入れたり、オープン直後の20日間で30万人もの人を集めたりと、日本中の話題を集めることになった。そして終戦。近くの秋葉原一帯は焼け野原になったというのに、交通博物館は奇跡的に残った。人気コーナーの一つ「パノラマ模型運転場」では、模型の電車が走る姿に目を奪われたものだ。使われている車両は現在のものに変わっているらしい。

フランクリン(1930年)

昭和21年からは鉄道以外の乗り物も加えたて再スタート。そこには飛行機やクルマも展示されたのだ。左の写真はフランクリンを眺める田辺さん。空冷直列6気筒、4500ccOHV、29.4馬力。定員は6名と現在のワゴン車のはしりといったところだろうか。そして、名残を惜しむ声があまりにも大きかったために、いちど先送りになった閉館の日がついにやってきた。1万人以上ものファンが押し寄せたのだ。僕たちにユメを見せ続けてくれた交通博物館「本当にありがとう」