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ストーリー

3/22(火)・3/27(日)の放送
バルケッタ・ミーティング

小さな赤いクルマたち

今回の特集は、心ときめく小さな赤いクルマたち。戦後の復興期に、イタリアに次々と生まれた一連の豆オープンスポーツのことである。小型の軽快な舟を連想させるカタチから、それらはバルケッタの呼び名で親しまれているが、初期のオープン・フェラーリが同じ名前で呼ばれた事はご存知の通り。そんな愛しのバルケッタ達が驚くほどたくさん集まった。なりは小さくとも魅力は強烈なものばかりのようである。

ロンバルド

今回の小さなクルマたちは難易度の高いものばかりだが、中でもその最たるものがこのロンバルド(写真)。某エンサイクロペディアには、一字違いのロンバルディと、1920年代のフランスにあったロンバールの名は載っているのだが、こいつはどこにも出ていないのだ。それもそのハズ。このロンバルドとは、シチリア島はパレルモの自動車修理工場が、48年のジーロ・ディタリアに出場してクラッシュしてしまったフィアット・マルサーラというこれもまた珍しいクルマを引き取り、そいつを試行錯誤の末にようやくこのバルケッタに仕上げたものなのだ。当然ながら、この世にたった1台のワンオフなのである。

ディスコボランテ

ディスコボランテという名の、とっても貴重なアルファロメオが、先頃、カーグラフィックスのスタッフによって、伊豆のサイクルスポーツセンターを巡る事になった。ディスコボランテとは、英語のフライングソーサー、すなわち空飛ぶ円盤を意味するイタリア語なのだが、この奇妙なカタチのプロトタイプが生まれた戦後の1952年当初は、アメリカに端を発する空飛ぶ円盤の騒ぎが、世界中に広まっていたようだ。そういう時期にこんなカタチを見たら、誰だってこの名前を付けたくなるに決まっている。