世界の名画 ~美の迷宮への旅~

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ストーリー

柔らかな光が照らす幻の画家 
フェルメール「真珠の耳飾りの少女」

番組名

今日の一枚は17世紀オランダ絵画界を代表する画家ヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。レオナルド・ダ・ヴィンチの名作「モナ・リザ」と並び、「北方のモナ・リザ」と称される傑作です。
黄色と青の鮮やかなコントラストが印象的なこの作品には東洋の衣装を纏った美しい少女の瞬間的な表情が浮かび上がっています。
43年の人生で、わずか30数点の作品しか描かなかったと言われるフェルメール。そんな彼の短い生涯には多くの謎がありました。「真珠の耳飾りの少女」を始め、多くのフェルメール作品に見られる鮮やかな青、いわゆる「フェルメール・ブルー」。
当時、この色の原料となったラピスラズリという宝石は非常に高価で滅多に使う事が出来ませんでした。しかしフェルメールは青いターバンだけでなく下地にも贅沢に使っていたのです。一介の画家が高価なラピスラズリを自由に使えた裏にはフェルメールの意外な一面がありました。
また、独特な光の輝きや遠近感を生み出したフェルメールの絵画制作を支えたのはカメラの前身となる光学装置カメラオブスキュラ。光の粒まで表現しようとした、その秘密にも迫ります。
そして今回の地上の旅はフェルメールが愛し43年の生涯を過ごした街、オランダのデルフトを訪れます。この街の名産品と言えば陶器デルフト焼きです。
17世紀、世界の海を制したオランダには世界中の、ありとあらゆる産物が集まりました。デルフト焼きが誕生したのはまさにこの頃。その裏には我が日本の伝統芸術も関係していたのです。
今回はデルフト焼きの工房を訪れ、17世紀から続く伝統の技を堪能します。
日本人が最も愛する画家の一人と言われるフェルメールの光と青の世界へ、ご案内致します。