世界の名画 ~素晴らしき美術紀行~
ストーリー
→ バックナンバー
世界を魅了した浮世絵師 北斎VS歌麿 江戸・信濃路の旅
代表作「冨嶽三十六景」で知られる葛飾北斎と美人画の巨人、喜多川歌麿。二人の浮世絵師は19世紀末、ヨーロッパにジャポニスム旋風を起こし、世界に衝撃を与えました。
「あと5年あれば、満足な絵が描けるはず」と死の間際まで己の画風を追い続けた北斎。
版画独特の美を発展させ、「並ぶ方なし」と言われた美人画の筆頭絵師、歌麿。江戸文化の爛熟期に活躍した二人の絵師の魅力とは?
北斎と歌麿の足跡を辿り、江戸から信濃へ旅します。
現在の東京都墨田区に生まれた北斎。「北斎通り」の名で親しまれている通りを歩き、若き日の北斎のエピソードを紹介します。勝川春朗の名で絵師として活動し始めた北斎。彼は何故、勝川派を破門になったのか?そして、北斎が歩んだ道のりとは?
同時期に活躍した歌麿は北斎より早く名を挙げました。今年、66年ぶりに公開され、話題を集めている、歌麿の幻の肉筆画「深川の雪」も紹介。歌麿の魅力と特徴とは何なのか、探っていきます。歌麿が美人画で人気を博していた時代、老中・松平定信は質素倹約を奨励し、華美なものを禁じる、寛政の改革に着手しました。窮地に追い込まれた歌麿が画面に採り入れた手法とは?
歌麿がこの世を去った頃、北斎はようやくチャンスを掴みます。人気戯作者、曲亭馬琴の家に居候し、馬琴が書いた読本の挿絵を手掛けます。これにより、その名を広く知らしめた北斎は「北斎漫画」「冨嶽三十六景」を生み出し、晩年、信濃で創作に励みます。そこで手掛けた肉筆画に込めた想いとは?88年の生涯を画業一筋に捧げた北斎の名画の魅力に迫ります。