世界の名画 ~素晴らしき美術紀行~

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ストーリー

恋するラファエロ
美しき聖母 ローマ・フィレンツェの旅

世界の名画 ~素晴らしき美術紀行~

花の都イタリア・フィレンツェにあるピッティ美術館。ルネサンス期の作品を中心とした作品の中で一際輝いているのが、今回の旅の主役、ルネサンスの巨匠ラファエロの最高傑作「椅子の聖母」です。聖母マリアと幼子キリスト、そして聖ヨハネが描かれています。作品に溢れているのは気高く繊細な母の優しさと愛情。ラファエロが描く人間味溢れる優雅で美しい絵画は、「人間性の再生」というルネサンスの風潮にふさわしく「西洋絵画の美の基準」として、以後300年以上に渡り多くの芸術家に影響を与えました。
ラファエロが、そんな傑作を生み出した背景には、ある一人の女性との出会いがありました。数多くの聖母子像を描き、「聖母の画家」とまで称されたラファエロの原点を求め、世界文化遺産にも登録された故郷ウルビーノを訪れます。当時のまま今に残る中世の街並。急な坂道を登り辿り着いたのはラファエロの生家。そこには彼が10歳の時に描いた聖母子像の壁画がありました。果たして、「聖母の画家」の原点と言われる聖母の姿とは?
さらに15歳で故郷を離れたラファエロの足跡を辿り、花の都フィレンツェへ。
この街でラファエロはレオナルドとミケランジェロという2人の天才と出会い、彼らが編み出した画期的な人物表現を並外れた吸収力でマスターしていきます。そしてラファエロは永遠の都ローマへと旅立つのです。
25歳にして宮廷画家となった彼はヴァチカン宮殿の壁画の制作など、ローマ教皇の下でその才能をいかんなく発揮します。
そして20代にして画家の頂点に立ったラファエロは、ある一人の女性と運命的な出会いを果たすのです。彼女の名はフォルナリーナ。身分の違いから、許されることのなかった恋、しかしラファエロは、生涯愛した彼女の美しさを通し、永遠の美を実現したのです。 37歳の短い生涯を駆け抜けた、夭折の画家ラファエロの愛と真実の物語に迫ります。