BBC地球伝説

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ストーリー

NASA・宇宙への挑戦
Episode2 アポロ計画

1958年7月、宇宙探索と科学発見の未来を切り開く組織として政府によって創設されたアメリカ航空宇宙局、NASAの歴史と、これまでの宇宙への挑戦を、全4回で紹介するシリーズ。第二夜はNASAが人類史上最大の挑戦である、月への着陸を試みる物語。
NASAは月への着陸を試みるアポロ計画を開始。計画は当初から3人の宇宙飛行士を火災事故で失うという、NASA始まって以来の危機に直面することになった。しかし、チームは結束を深め逆境をはねかえし、克服すべき問題を一つ一つ解決することにより、月まであと一歩のところまで到達。急ピッチで進められたアポロ計画は、いつしか誰も想像し得なかった巨大な国家プロジェクトとなっていた。
そしてついに、ニール・アームストロングとバズ・オルドリンが月の上に降り立ち、無事帰還することに成功。世界中が喜びに沸いた。アポロ計画はもはや国境を越えて、全人類にとってのプロジェクトへと様変わりしつつあった。

 宇宙への第一歩を踏み出したNASAは、いよいよ月への着陸を試みるアポロ計画を開始する。しかし、計画は当初から3人の宇宙飛行士を火災事故で失うという波乱の幕開けとなった。火災の原因が、宇宙船のハッチの構造や配線など、基本的な技術だったことを重く見たNASAは、事故の原因を徹底的に調査し、それを教訓として改善を重ね、ついにアポロ8号を月の周回軌道に乗せることに成功する。続くアポロ9号、10号も成功を収め、次々と新境地を切り開き、当初はほとんど不可能だと考えられていた月面着陸の実現に向かう道筋をつけたのであった。
1969年、ケネディ大統領が10年以内に人間を月に送ると公約した最後の年、NASAの月への挑戦は、アポロ11号でクライマックスを迎える。月着陸船に乗り込んだニール・アームストロングとバズ・オルドリンは、月の周回軌道を離れ、月面への着陸に挑んでいった。限られた燃料しかなく、やり直しのきかない緊迫した状況で、二人は見事に月への着陸を成功させた。いまだかつて誰も見たことのない月面の風景。そこへアームストロングが人類として初めて月面に降り立った。その様子は全世界にテレビ中継され、世界中が歓喜に包まれた。その後、アポロ11号は無事に地球への帰還を果たし、ケネディの公約は見事に達成された。
アポロの成功はアメリカだけのものではなく、全世界のものになっていた。米ソ超大国間の宇宙開発競争に終止符は打たれ、全人類にとってさらなる宇宙へ挑戦が始まった。そして、それは人類が新たに遭遇する試練の始まりでもあった。