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世界・七つの海の物語 ~神秘の生き物たち~
5 未知の海・紅海
世界の名だたる七つの海を、探検家、海洋学者など4人の海のエキスパートが探検するシリーズ。チームは海と生命の謎、そしてその素晴らしさに迫ると同時に、彼らと人間社会との関わりについても探求していく。
第5夜は、研究が進んでいなかった紅海の南部に注目する。地球の陸地は今も分裂を続けているが、紅海の底でまさに分裂している裂け目に触れることに成功する。また、地球温暖化による水温の上昇で数を減らしているサンゴが、紅海では元気に成育している。その鍵となるサンゴが放つ鮮やかな蛍光の光を調査する。
チームの一人、フィリップは、世界的な海洋学者だった祖父ジャック=イヴ・クストーが1960年代に作った海底居住施設を再訪、亡き祖父と父の夢に思いを馳せる。さらに、第2次大戦中に沈んだイタリア船からは大量の爆弾を発見。危険はないか? 最後はハンマーのような奇妙な形の頭をした珍しいサメ、シュモクザメが登場する。
アフリカとアラビア半島に挟まれた細長い海、紅海。戦争のため、あまり人の手が入らずに残されていた南部にチームは向かう。ジブチの海底では、1年に2センチずつ遠ざかるというアフリカとアラビアの陸地の境目の亀裂に到達。大地が分裂する現場は、新しい海の誕生の場でもある。
エリトリアでは、通常よりはるかに高い水温の中で生きているサンゴを発見。その秘密に迫るため夜のダイブを行った一行は、闇の中で光るサンゴを目にすることに。
スーダンでは、チームのメンバー、フィリップの祖父ジャック=イブ・クストーが作った"海底村"を訪れる。今は亡き祖父と父が交わした手紙に彼らの夢と情熱を読み取り、涙するフィリップ。また、紅海がヨーロッパと植民地を結ぶルートだったことを思い起こさせる沈没船にも出会う。
乱獲によって希少となったシュモクザメが、この紅海ではまだ群れをなしている姿に、チームはこの地の豊かさと、海のたくましさを改めて感じるのだった。