BBC地球伝説

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ストーリー

タイムマシン 地球再発見 ~時空を超える旅~
第3回 人類と時間

去から未来までを旅し、時間の流れを自由自在に操って、地球上で起こっているさまざまな現象や生き物の営みを再発見するシリーズ。シリーズ第3夜は、時間を支配しようとする人類の試みに焦点を当てる。
CGを駆使して、ビッグバンから未来まで、あらゆる時代を行き来して、人類の時間を支配しようとする試みを映像化。原始人の火の使用、電気や機関車や自動車の発明、温室内での野菜の栽培、あるいは寿命を延ばそうとする努力――こうしたことすべてが、時間との競争に勝ち、時間を支配しようとするための試みだとする切り口が興味深い。さらに、効率化のためのスピードの追求が、いずれは時間旅行を可能にするかもしれないと、私たちの夢をふくらませてくれる。
私たちは、忙しい日々の中で時間に支配されていると思いこんでいる。しかし実は、人類は遥か昔からの努力によって、かなり時間を支配できるようになってきているのだ。将来、時間旅行ができるようになれば、人類は完全に時間を支配できるかもしれない。

私たちは、時間に支配されていると感じている。それは私たちの体に体内時計が組み込まれており、その時計のリズムに従って生活せざるを得ないからだ。人類ははるか昔から、その時間の支配を逃れようとしてきた。
危機が迫ったときには、私たちの脳の処理速度は速くなり、一コマ一コマが鮮明に見え、時間がゆっくり進んでいるように感じられることもある。これは人間が危機を回避するために本能的に行っていることだ。私たちは無意識のうちに時間のコンスタントな歩みを変え、時間を支配しているともいえる。
時間との競争に勝ち、時間を支配するために、人類はあらゆる手を尽くしてきた。好きなだけ時間を手に入れるには、寿命を延ばすことだ。食糧事情や医療技術の改善で、私たちの平均寿命は百年前の2倍になったが、さらに寿命を延ばすために遺伝子を操作する研究も進んでいる。
さらに私たちは、農業や鉱工業をはじめあらゆる営みを効率化することによって、時間との競争に勝とうとしている。時間を完全に支配する鍵を握るのはスピードだ。スピードをとことんまで追求し、光に近い速度で移動できるようになれば、未来への時間旅行も可能になる。今は理論上の存在だが、ワームホールを利用すれば、未来だけでなく過去へも旅ができるようになる。自由自在に時間旅行ができるようになったとき、私たちはどの時代に飛び、何を変えようとするのだろうか…?