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ワイルド・ウェザー 体感!
地球の気象 寒さ
ドナル・マッキンタイヤーが世界の様々な気象を体感するシリーズ。今夜のテーマは「寒さ」。寒さがもたらす様々な気象を追って、ドナルが世界各地を巡る。
まずは寒さのふるさと、北極を訪れる。続いて気温がマイナス40度まで下がるという極寒の地グリーンランドへ。人は耐えがたい寒さの中に身一つで置かれるとどうなるのか? ドナルは、自らの体を使って検証する。さらに、アメリカのマウント・ワシントン、イギリスのロンドン、アルプス山脈を巡り、寒さのもたらす脅威に迫る。
人の身体を蝕み、命を奪い、生活を麻痺させ、破壊する、寒さ。絶対と思われたその支配力が、今揺らぎはじめている。それはなぜなのか。急速に消えつつあるアルプスの氷河や北極の氷を前にして、ドナルの胸に去来するものは…?
ドナル・マッキンタイヤー、今回の旅のスタート地点は北極。北半球の寒さは全て、ここから運ばれてくる。北極が寒さの源である理由を探りに、氷の下の北極海に潜る。続いて極寒の地グリーンランドへ。冬には気温がマイナス40度まで下がるというこの地で暮らすイヌイットの人々を訪ねる。彼らは、あくまで厳しい寒さに慣れているだけであって、決して特殊な身体機能を発達させているわけではない。では、人は耐えがたい寒さの中に身一つで置かれるとどうなるのだろうか。ドナルはパンツ一枚でマイナス18度の実験室に入り、自らの体を使って検証する。
続いて、グリーンランドの雪原を犬ぞりで旅し、アメリカのマウント・ワシントン、イギリスのロンドン、アルプス山脈を巡り、寒さのもたらす脅威に迫る。また1993年、アメリカのニューヨーク州を襲った猛吹雪や、1998年のカナダの雨氷被害について、生々しい証言を交えて振り返る。人間の存在など、ものともしない圧倒的なパワー。寒さは人の身体を蝕み、命を奪い、生活を麻痺させ、破壊する。
しかし、寒さの絶対性が今、ゆるぎつつある。原因は地球温暖化。地球上の氷という氷が、溶けだしているのだ。北極や南極の氷が全て溶けてなくなれば、寒さの源が地球上から消えてしまう。それだけではない。ロンドンや東京などの大都市も海に沈む運命にある。ドナルは消えつつあるアルプスの氷河と、北極の氷を目の当たりにする。
寒さは人間の恐るべき敵である。しかし、寒さが消えたとき、地球環境は危機に瀕することになる。私たちは、寒さの存在を受け入れ、寒さと共に生きることを学ばなければならない。