百年名家~築100年の家を訪ねる旅~

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旧大名家屋敷「啓明学園 北泉寮」第1弾
~鍋島家と三井家が繋ぐ歴史的学び舎~

今回は東京都昭島市にある「啓明学園 北泉寮」を訪ねます。昭島市は「東京の名湧水57選」にも選ばれた緑豊かな湧水地帯。そんな昭島市を代表する名建築を2回にわたりご紹介します。北泉寮は、明治25年頃に建設された鍋島直大侯爵の邸宅を原型とした建物。関東大震災により洋館と和館が失われますが、唯一残った新和館は、三井家10代目当主の八郎右衞門高棟が譲り受けることになります。昭和2年に現在の場所へと移築し、大幅な増改築を施しました。その後、高棟は啓明学園の創設者である三男、高維にこの建物を寄贈。現在は啓明学園附属の建物として、授業などで活用されています。平成10年に国登録有形文化財、平成22年には東京都指定有形文化財に指定されました。第1弾の今回は1階部分を拝見。大名屋敷の伝統を継承した書院造りを基調とした中に、近代的な洋風のデザインを加味した和洋折中様式となっています。中でも目を惹くのが洋風客室。イギリス製のマントルピースや格縁2本を吹寄せにした折上格天井など、格式高い室内からは当時の上層社会の生活を窺い知ることができます。日本の建築文化が最も熟成した時代を今に伝える貴重な遺構です。

取材先情報

啓明学園北泉寮(旧三井家拝島別邸)

東京都昭島市拝島町5丁目11番15号 TEL:042-541-1003

公開:私立学校の敷地内にある為、見学は学園の指定する日時となります。
   詳細は学園ホームページにてご確認下さい。
   尚、お電話によるお問い合わせは学園事務室で対応する為、
平日の13時~17時にてお願いします(日曜日不可)。

※上記以外の情報については、公開出来ません。