日本再生プロジェクト 明日へのベクトル

日本再生プロジェクト 明日へのベクトル

  • トップページ
  • バックナンバー
  • 出演者プロフィール

放送内容

2012年7月29日(日)午後1:00~1:55

白熱セミナー!成功への道

■田中良和 基調講演

弱冠27歳でソーシャル・ネットワーキング・サービスのグリーを創業した田中社長。
青春時代にバブル経済崩壊を経験し、働くことにポジティブになれない世相を肌で感じながら、アメリカのインターネット業界躍進の状況に胸を躍らせ、いつかインターネットの仕事がしたいと夢見ていた。
大学時代は、インターネットに詳しい人を調べては、とにかく会いたいとメールを送り、直接会いに行っていたという。
現ソネットエンタテインメントを経て、楽天に転職。わずか数人で発足した楽天が、急激に成長する状況の中で、がんばればできることを実感した。
趣味で始めたGREEのサービスが、わずか1年で利用者10万人を突破。その人たちのために起業する決意を固める。
「インターネットで世界をより良く変えて行きたい」若き田中社長は、未来を見つめてそう語る。

■川村康文 基調講演

川村教授が教育者の道を進む決意をしたのは、高校時代の劇的な経験がきっかけだった。
この方程式に数字を当てはめれば、答えが出ると教えられた川村青年は、その方程式の出し方を質問した。すると先生は「方程式の出し方はよく分からないんだ。ただ、この式を覚えておけば答えが出るよ」と答えたという。
小学校時代に万国博覧会を見て、日本は世界有数の科学立国だと信じていた川村青年は、自分が学んでいるこの物理の授業は、これで良いのか?と痛切に感じた。
今、川村教授は、子どもから大人までを対象に、出張実験教室を開催し、科学の楽しさを伝える活動を精力的に行っている。専門の自然エネルギーをテーマに、ポリバケツで簡単に作れる風力発電機を紹介し、被災地にも何度も足を運んでいる。
五感を使い、自然をリアルに感じることの大切さと、その記憶を広く世界に伝え残すため、インターネットの力を活用することが大事だと説く。

■和久井康明 基調講演

クラレの前身・倉敷レイヨンに入社し、トップに登り詰めた和久井会長は、成功に 必要な要素を「運・鈍・根」と語る。
中でも一番大切なものは「運」、そして、嫌なことは気にしない鈍感の「鈍」、粘り強く仕事をする根気の「根」、この三要素を持つことが大切なのだ。
成功への道は人によって異なる。企業の中での出世は登山道をペースを守って登って行くのに似ているが、ベンチャーはどこかでジャンプすることが求められる。
今やワンマーケットになったビジネスシーンで競争に打ち勝つために必要なのは人材。
その人材育成のためには、部署や仕事内容を変え、色々な経験を積ませるローテーションが大切だ。トマトも同じ畑で作り続ければ連作障害を起こす。企業内でも同じことが起こるのだという。
一方で、「終身雇用」「年功序列」など、古いと思われる日本企業の体質も、実は国際競争に打ち勝つためには最大の武器になるという。長期安定雇用の安心感の上に立ち、切磋琢磨した経験を後進に伝えることで、企業は成長できるのだ。

【MC】
伊藤元重(東京大学大学院経済学研究科教授)、下平さやか(テレビ朝日アナウンサー)

【ゲスト】
川村康文(東京理科大学教授)、田中良和(グリー社長)、和久井康明(クラレ会長)